お便りから

味期限は別

◆原発事故の時に備蓄した三陸沖の「とろさば」缶詰が4箱残っています。まだ食べられるでしょうか。   

◇ 私は、その缶詰を2年前から週に1〜2個食べていますが、味に違和感を感じたことはありません。賞味期限を11 年過ぎましたが、まだ6箱残っているので、これからも食べ続けます。
 業務スーパーで買った中国産の缶詰の中には、膨れているものがあるので、それは捨てています。
 ワイン、ウイスキー、日本酒は、20 年物になると何十倍も高くなるものがあります。味が少し変わって、より美味くなったと認められた希少な高級品があるのです。
 賞味期限を少しでも過ぎると捨てる消費者がいますが、もったいない。
 「賞味期限」は「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」で、「期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません」とされています。
 でも、これは、消費者と食品メーカーを守るための控え目な書き方です。
 賞味期限から5年過ぎたレトルトカレーがあったら、袋が膨れていないことを確認してから少し食べてみてください。腐った味がしなければ、安全に食べられます。
 食品が古くなると新鮮さはなくなりますが、不味くなるかどうかは別で、カレーが熟成して味が柔らかくなるので、普通より美味しいと感じてもいいのです。
 プラスチック袋は酸素を少し通すので、年月がたつと、食品中の脂肪が酸化して、食べられなくなります。
 だから保存方法は、できるだけ酸素が入らない状態にして、光に当てず、虫が来ないようにしてください。そうして食糧備蓄すれば、「賞味期限」を何年も過ぎても、味見して食べれば大丈夫です。

食糧備蓄を2ヵ月分に

 世界中で大干ばつ、大雨、暴風、大洪水が大災害を引き起こしています。
 原因は、温暖化対策として進められる太陽光発電と風力発電で、この装置を製造・設置するために石炭使用が増加し、中国とインドで、黒いチリと二酸化炭素が大量に排出され、温暖化が促進されているのです。
 国連主導なので、間違った対策がさらに推進され、温暖化はさらに進みそう。
 世界中で食糧生産が影響を受け、大不足になりそうなので、食糧備蓄を2ヵ月分に増やす対策を個人で取りましょう。
 ポイントは、備蓄米の3分の1を玄米にすること。食糧危機で栄養が偏ったとき、玄米を食べれば補正できます。
 白米に玄米を3割混ぜて、水を少し多めにして普通に炊くと、普通に食べられます。
 備蓄するコメは新米を。5kg の新米を、袋に入ったまま「虫バイバイS」なら1袋、「虫バイバイ M」なら2袋を入れ、エージレスを入れて備蓄してください。こうすれば、食糧危機でないときに食べても、新米に近い美味しいコメを食べられます。
 真空パックのコメは、そのまま貯蔵を。

2024.10

ニワトリが夏に卵をよく産んだ

◆30年近くニワトリを飼っています。50羽ほどいますが、夏は卵の産みが悪くなって5~6割に減るのが当たり前でした。息子のバイト先から出るダシをとった残りの魚粉を与えるようになった今年は、夏に卵の産みが少し悪くなっただけで8割ほど産み続けました。この暑さなのにビックリです。

◇だしがらには、鰹節のたんぱく質、煮干しのミネラルなど、栄養がたっぷり残っています。魚も鳥も脊椎動物ですから、丸ごとの魚には、ニワトリが必要なミネラルがすべて入っています。それで暑さに耐える力が増したのでしょう。バイト先のラーメンをよく食べに来るお客さんも、猛暑をやり過ごせた人が多かったことでしょう。
このニワトリのように残暑を乗りきるため、私たちは、「天然だし調味粉」を毎食、何かに入れて食べましょう。

パンのトランス脂肪酸

◆「知らないと危ない」と、週刊ポストがトランス脂肪酸を取り上げています。
「食品と暮らしの安全」は、トランス脂肪酸には取り組まないのですか。

◇2005年に、13食品のトランス脂肪酸を検査したことがあります。
トランス脂肪酸は天然にもあり、北海道バターからも検出されました。そのバターより小岩井マガーリンの方が低い値だったので、他のマーガリンメーカーは「今、問題になったら潰れる」と泣いていました。各メーカーが必死になってトランス脂肪酸を減らしたので、日本で問題になった翌年には、トランス脂肪酸は、マック以外は問題がないほど少なくなっていました。
2012年に食品安全委員会が検査結果を発表したときは、WHOの目標基準の3分の1以下でした。それで、日本ではトランス脂肪酸が大きな問題にならないのです。
週刊誌が公表したパンのワースト1は山崎製パンの「シュガーロール」で、2005年には今より4割多く検出されていました。でも、ワースト6品目中5品目を占めるヤマザキパンは食べない方がいいでしょう。  ( 小若)

2024.07

なぜ土がふわふわしているのか

◆ 6月号の「脱・有機に動くアメリカ」に、「被覆作物がびっしりと植えられた畑を案内してくれたオーナーのスティーブ・マサイアソンさんは、掘り起こした土を手に取り、いかに土がふわふわしているか見せてくれました」とありますが、「被覆作物がびっしりと植えられた畑」でなぜ「土がふわふわしている」のか不思議でならない。どのような方法で「土がふわふわ」になるのか教えてほしい。(岐阜県 Nさん)

微生物の活動を活発にする

◇ 被覆作物がびっしり植わっているということは、農薬を使っていないということです。
 農薬を使わないと、ミミズや微生物などさまざまな生物が土の中で増殖し、活発に活動するので、土がそうした生物によって耕されてふわふわになり、いい土の証である「団粒構造」になります。
 また、被覆作物の根が広がるので、これも土をふわふわにする要因になります。
 被覆作物は畑にすき込めば、肥料にもなります。いわゆる緑肥です。
 緑肥は土に、微生物のエサとなる有機成分を供給するので、これによっても微生物の活動が活発化し、土がふわふわになります。微生物によって分解された有機成分は、作物が栄養分として根から吸収します。
 被覆作物にはこのほか、表土の流出を防いだり、益虫を増やしたりする機能もあるなど、実に多様な役割があります。(猪瀬)

重い瓦の屋根をどうする

◆ 耐震診断の記事を読んだ後、在住する市では指定業者に限り診断費用の補助金が出るということで、そちらにお願いしました。
 すると、昔ながらの重い瓦屋根が大いに問題で、それを変更する必要があり、300万近くかかると言われ、途方にくれています。
 屋根の重さが問題というのは、聞いたことがありますが、そのために倒壊の危険が非常に大きいとの診断結果でした。
 それが妥当な線なのか、できましたら教えていただきたいのです。(千葉県Mさん)

瓦屋根はやめた方がいい

◇ 地震のときは瓦が落ちて、家がつぶれないのが日本家屋の特徴と言われていました。今は落ちない瓦が多くて、2007年の能登半島地震では700戸近く、今年の地震では8000戸以上が全壊しました。良い専門家に相談して、対策を取ってくださいと、とりあえず小若が回答しました。          

◇ 関東大震災後、瓦は落ちないものに代わりました。能登で倒壊した家が多いのは、重い瓦が多いからです。千葉ですから、指定業者が瓦を大げさに言ったのかもしれません。
 軽いプラスチック製の瓦もありますが、見た目を気にしないなら、当事務所のように、錆を自動修復するガルバリウムの板金を張るのが一番いいです。2重に張って、その間から熱い空気を逃がし、天井の上に断熱材を入れると、室内は熱くならないし、安くて、軽くて、長持ちする屋根になり、地震に強い家になります。(一級建築士・山賀)