Q: ビタミンCは、下痢、頭痛、不眠などを起こす報告があります。粉末より、野菜や果物を食べて補うのが良いのでは。(愛知県春日井市 Aさん)
A: 腎臓に障害のある人が、ビタミンCを毎日3gほど飲み続けると、副作用が出ることがあるとされています。
3gは3000mgですから、大変な量で、食品から摂るのは不可能。腎臓が悪いのに、錠剤でビタミンCを飲んでいる人だけに、副作用が出ることがあるわけです。
ビタミンCの推奨量は、1日に100㎎。大きなミカンを1個食べるとビタミンCを30㎎ほど摂取できます。でも、柑橘類をたくさん食べる機会は減っています。
また、調理済みの果物は、ビタミンCが抜けたり、壊れたりして減っているので、 歳をとると、ビタミンCを1日に100mg摂るのは大変になってきます。
私はノンアルコールワインやジュースに、ビタミンC粉末を入れて美味しくして飲んでいます。健康にいいかどうかは、ほとんど気にしていません。
いつも適当に入れていますが、量ったら1杯に50mgほどでした。だから、粉末のビタミンCだけで推奨量を超えそうです。
でも、このくらいで副作用は出ません。
ビタミンCの大量摂取を推奨したのは、ノーベル賞を2度とったライナス・ポーリング博士です。1970年代に、ビタミンCでガンが治ると発表し、話題になりました。でも、ビタミンCはガンに効かないという人もいるので、効くかどうかは確定していません。
ポーリング博士は、毎日15g以上を飲みながら長生きし、1994年に93歳で亡くなっています。
本誌でお勧めしているのは、原発が爆発したときや核兵器が用いられたときに、ビタミンCで被害を防ぐこと。
放射能を吸い込むと、体内で核分裂し、活性酸素が増えて被害が出ます。そのとき、活性酸素の活性を打ち消せるのがビタミンCです。1袋は備蓄しておいて、いざというときに1日に何度もビタミンCを飲んで、被害を防いでください。
ウクライナには、ビタミンCを買って、戦争終結まで備蓄するように言って送金しました。しかし、意図が伝わらず、瓶入りの錠剤で喜ぶ写真が各地から届きました。
そこで、粉末を40kg送ると、やっと意図が正確に伝わったようです。
身近で原発が爆発したり、核兵器が用いられたら、水に溶いて1日中飲み続けるので、毎日5gぐらいは必要です。でも、子どもだけで4400人、先生もいるので、小袋に分けて1人に8gしか渡せません。
これからのウクライナカンパは、現地で、ビタミンC粉末を買ってもらいます。
日本では、ビタミンCは上限量が設定されていないので、私たちはいくら飲んでもいいわけです。皆さんも、酸味のある飲料に少し入れて飲んでみてください。たいていは美味しくなります。こうして美味しくした飲み物で、ビタミンCを少し多く摂り、推奨量に届かせてください。
どんな栄養素も、推奨量の3倍までは危険性がないとされています。(小若)