6年後、小1の半数が発達障害児
1993年に通級に通った発達障害児は1337人。
それが10倍を超えたのは、15年後の2008年。
さらに10倍になるのが、13年後の2021年。
小学1年生は10%を超えたので、もう10倍はなく、50%を超えるのが、6年後の2030年です。
教育は崩壊し、労働人口が減っていくので、国家財政は破綻し、障害児対策ができなくなり、日本は想像を絶する悲惨な国になります。
図2を、わかりやすい図3に
通級による指導を受けている児童・生徒数を、文部科学省が毎年発表していて、その最新図が図2で、縦が通級で指導を受けている児童・生徒数、横が年度です。
発達障害児の増加ペースがわかりにくいので、作り直しました。
まず、発達障害以外の障害で下の2項目、言語障害、目の弱視・難聴・肢体不自由・病弱・身体虚弱を削除。
最近、追加された高校のデータも除いて小中学校だけにし、さらに、調査日の区別をやめて、波線を取りました。
それが図3です。
棒グラフを指さしてください
まず、図3の棒グラフが1万人のところを指さしてださい。
それから、指を右にずらして、2万人を少し超えた棒グラフを指さしてください。3つ目なので、3年で倍増したわけです。
そこから、2倍の4万人を超えた棒グラフを指さしてください。4つ目なので、4年で倍増しています。
次も2倍にして、8万人の棒グラフを指してください。5年で倍増しています。
棒グラフの最後は2021年で、これが最新データで、13万2485人です。ここを指さしてから、左側に指を動かして、半数の6万6243人まで行ってください。
その人数に近いのは4つ目の棒ですからほぼ4年で倍増したわけです。
2022年の正確な人数から予測
文科省が10年に1回行う実情調査が、日本の発達障害児の最も正確な調査です。
最新の調査は2022年の1月~2月で、小学1年生が12.0%、2年生が12.4%。
この平均値12.2%を軸に、推移を考えていくと、正確性が高いことになります。
4年で倍増すると、2026年に24.4%、2030年に48.8%になります。
これは1~2月の人数ですから、それから2~3ヵ月たって、2030年4月に入学する児童の半数は発達障害児になります。
4年でなく、5年で倍増すると、半数になるのは2032年です。どちらにしても、これから10年以内に教育制度が破局を迎えそうです。
それから15年後には、稼げる労働者が半数に減り、そこに人口減少が加わるので、日本経済は、その前に破綻します。
増加原因を調べない文科省
発達障害の問題を調べていると、不思議なことがあります。文部科学省が、増加原因を調べていないのです。
文科省は支援を増やしていますが、激増が続いているのに、原因追究を行っている形跡がありません。
支援にはカネが必要です。
予算を多く取った人が偉い、という感覚が官僚にはあります。発達障害児が増えると、予算がたくさん取れる、という感覚が文部官僚のどこかにあると思います。
でも、そんな動機で、増加原因を追究しないほど人格が劣化しているとも思えません。
学校の成績は良かった人たちなのに、なぜ増加原因を追究しないのでしょうか。