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どのような製品に使われたの?
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  PCBは、電気絶縁性、燃えにくい性質を持つといった面が注目され、工業的に利用されました。各国で生産され、アロクロール(米国、英国)、カネクロール(日本)など、国によって様々な商品名で呼ばれています。代表的な商品が表のものです。商品によってPCB異性体の組成が異なるため、物理的性質や化学的性質も異なります。

 PCBは、主に絶縁油や熱媒体として利用されました。ビルや鉄道のトランス、コンデンサー、蛍光灯の安定器、暖房の熱媒体、ポンプの潤滑油、難燃加工、ノンカーボン紙など、その製品例は多様です。60kgものPCBを含む大型のトランスから、蛍光灯安定器のように少量使われている製品も存在しています。

  PCB自体の製造は、1970年代から80年代にかけて、先進諸国で禁止されましたが、製品に使われていたPCBの回収が全て完了しているわけではありません。例えば、日本では耐用年数が切れるまで、使用を続けることが認められています。

  ビルのシーラントや古い家電にも使われていたことが報告されています。ひょっとしたら、あなたの身近にも実はPCBが入っているものが、あるかもしれません。PCB製造の禁止(1970年代)以前に作られた電化製品を処理する際には、注意が必要です。

写真:愛媛大学沿岸環境科学研究センター(CMES)提供
写真:愛媛大学沿岸環境科学研究センター(CMES)提供

代表的なPCB商品名

英名
  生産国
APIROLIO イタリア
AROCLOR (アロクロール) 英国、アメリカ
ASBESTOL アメリカ
ASKAREL 英国、アメリカ
BAKOLA131 アメリカ
CHLOREXTOL アメリカ
CLOPHEN ドイツ
DELOR チェコスロバキア
DK イタリア
DIACLOR アメリカ
DYKANOL アメリカ
ELEMEX アメリカ
FENCLOR イタリア
HYDOL アメリカ
INTERTEEN アメリカ
KANECLOR (カネクロール) 日本
NOFLAMOL アメリカ
PHENCLOR フランス
PYRALENE フランス
PYRANOL アメリカ
PYROCLOR 英国
SAFT-KUHL アメリカ
SOVOL 旧ソ連
SOVTOL 旧ソ連

PCB用途

用途
製品例・使用場所
絶縁油

トランス用
ビル・病院・鉄道車輛・船舶等のトランス
コンデンサー用
蛍光灯・水銀灯の安定器、冷暖房器・洗濯機・白黒テレビ・電子レンジ等の家電用、モーター用等の固定ペーパーコンデンサー、直流用コンデンサー、蓄電用コンデンサー
熱媒体
(加熱と冷却)
各種化学工業・食品工業・合成樹脂工業等の諸工業における加熱と冷却、船舶の燃料油予熱、集中暖房、パネルヒーター
潤滑油
高温用潤滑油、油圧オイル、真空ポンプ油等
可塑剤


絶縁用
電線の被覆・絶縁テープ
難燃用
ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ゴム等に混合
その他
接着剤、ニス・ワックス、アスファルトに混合
感圧複写機
ノンカーボン紙(溶媒)、電子式複写紙
塗料・印刷インキ
難燃性塗料、耐食性塗料、耐薬品性塗料、耐水性塗料、印刷インキ
その他
紙等のコーティング、自動車のシーラント、陶器ガラス器の彩色、カラーテレビ部品、農薬の効力延長剤、石油添加物剤
引用:環境省(2001)パンフレット「ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の適正な処理に向けて」

 
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