代表小若順一が月刊誌に連載していた「安全基金の活動と考え方」です。
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腐った日本 安全基金の活動と考え方(137)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 ウクライナ人はみんな日本が大好き。原発事故を起こした同士の国で、 平和で、先進技術を持つ世界有数の経済大国が、世界一多く援助してくれるからです。
 子どもたちが大好きなのは、「サムライ」。それで私は、剣道着を買い直しました。 剣道を22年続け、その間に柔道、古武道、十手、合気道、護身術を習った私でも、銃剣道は、数回見たことがあるだけ。

 そんな「銃剣道」が、中学校の武道に明記されたのには驚きました。 自衛隊の訓練を、義務教育の中で行うのです。 鉄砲と大砲と航空機を相手に、竹やりで戦おうと訓練した戦前への回帰で、まさに時代錯誤です。
 教育勅語を幼稚園児に暗唱させながら、親孝行や国に貢献することを、自分の行動で示さなかった森友学園の「教育者」は、国の補助金の詐欺師でした。
 おかしな岩盤規制を打ち破って獣医学部を設置するという加計学園。理事長の加計孝太郎氏が安倍首相の「腹心の友」ということで、 周辺が忖度し、37億円の土地が無償譲渡され、総事業費の半分の96億円を愛媛県と今治市が負担し、 開校すれば、赤字に悩む加計学園に、国の助成金が流れ込んで大学と学園を潤おす構図になっていました。  前川喜平・前文部科学事務次官が「『総理のご意向』などと記された文書は、私の手元にあるものとまったく同じ。 間違いなく本物」と言ったのに、菅官房長官は「怪文書」とし、文科省も調査して「確認が取れなかった」。
 前川発言の正しさが認められると、内閣府が安倍首相につながらないように事実の解明を止め、その間に、国会を閉会しました。
 国連本部で「核兵器禁止条約」の交渉会議が行われていて、7月7日までに条約が成立する見通しです。
 日本は、この条約に反対なので交渉に参加していません。本来なら、条約に反対するだけで、政権が潰れるほどの大問題です。

 安倍政権はすっかり腐ってしまいました。  昔から腐っていた原子力機構は、6月6日茨城県大洗町にある大洗研究開発センターで事故を起こしました。  プルトニウムやウランが入ったポリ容器を二重のビニール袋に包んで入れた直径10センチほどのステンレス製の保管容器のボルトを緩めてフタを開けると、 ビニール袋が破裂して、プルトニウムが飛び散ったのです。
 原子力機構の測定では職員が最大2万2千ベクレルのプルトニウムを吸い込んでいたのに、放射線医学総合研究所の検査では計測されなかったので、被曝の真相は闇に消えそう。
 放射線が当たると原子が分裂します。この事故ではポリ容器が分裂し、水素ガスが出ていたのに気づかなかったのです。 高レベル放射性廃棄物からもガスが出ます。時間とともに出るガスは変わりますが、それがどんなガスかは、わかっていません。

 たった26年の貯蔵で破裂事故を起こしたのに、何10万年も安全に保管できません。
 放射性ガスが怖いので、放射性廃棄物の貯蔵を引き受ける自治体はありません。
 危険や不利なことは、ないことにしてきた政治家、役人、利権業界によって腐った日本を、立ち直らせねばなりません。

2017年7月1日発行 No.339より

安全基金の活動と考え方(138)『小さじ少々の核物質で破裂事故』

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