マグちゃんの「汚れ落ち」今まで使用していた
洗剤と同等以上が95％

４月に「家庭用の洗濯機での効果は確認できなかった」と消費者庁。
そこで６月にモニター調査を実施。448名からの回答を見ると、
消費者庁が間違っていたことが、よくわかります。


●「効果がなし」と報道

　『効果なし「洗たくマグちゃん」』『実験は１リットル未満のビーカーのみ』の見出しで、
東京新聞電子版「TOKYO Web」が「家庭用の洗濯機での効果は確認できなかった」と、４月27日に記事を掲載。
　間違った情報はエコロジー洗ざい「マグちゃん」に大きなダメージを与えるので、
この記事を配信した共同通信社に記事の訂正要求を送りました。
　すると、共同通信社から「消費者庁が記者会見で述べた通りに書いた」と電話がありました。


●家庭用洗濯機で確認していた

　マグちゃんが安全基金に持ち込まれたのは2014年です。私（小若）がすぐに実験して、
この製品だけで洗えることを確認し、
次に、スタッフが自宅で「ベビーマグちゃん」だけを使って １週間ほど洗濯して十分に洗濯できることを確認しました。
　それから30家族のモニターを募って、洗濯効果を調べてもらいました。
　マグちゃんだけで洗うと「よく落ちた」と回答をした人が53〜67％。
洗濯物の種類によって違うものの、半数以上の人が「よく落ちた」と回答したのです。
　それで「安全すたいる」からベビーマグちゃんを発売しました。


●「 落ちない」は5％だけ

この結果を消費者庁が記者会見で否定したので、
再度、汚れが落ちるかどうかモニター調査を行いました。
その結果、「汚れ落ち」は、今までの使用洗剤と比較して、同等以上が95％でした(上部グラフ)。

細かく見ると、
・今までの洗剤より「大変落ちる」と回答した人は13％。
・今までより「少しよく落ちる」は20％。
・今までの洗剤と「変わらない」人は62％。
・「落ちない」と答えた人は5％
なので、消費者庁の説明は間違っていたことが、実態調査で証明されました。


●洗剤ごとに比較

　このモニター調査は、「安全な食べものネットワーク オルター」（本社、大阪）と「安全すたいる」（埼玉）の協力を得て、
３割ほど値引いたモニター価格で購入された方にアンケートに答えていただく方式で実施しました。
　マグちゃんの前に使っていた洗剤と、マグちゃんを比較するため、以前に使っていた洗剤の銘柄も書いていただき、
それを「石けん」「合成洗剤・複合石けん（合成洗剤）」「重曹・バイオ系洗剤（バイオ系）」「使用洗剤不明（記載なし）」の４つに分けました。
　右のグラフが、洗剤ごとの比較です。



●マグちゃんの「汚れ落ち」結果

石けん使用者
「同等以上に汚れが落ちる」95％

　石けんを使用していた人は、62％が「変わらない」、
12％が「大変落ちる」、21％が「少しよく落ちる」で、５％が「あまり落ちない」。
　この結果、石けんと同等以上に汚れが落ちたと回答した人は95％でした。



重曹・バイオ系洗剤の使用者
「同等以上に汚れが落ちる」97％

　重曹・バイオ系洗剤を使用していた人は、
71％が「変わらない」、10％が「大変落ちる」、16％が「少しよく落ちる」で、
３％が「あまり落ちない」でした。
　界面活性剤を使わない重曹・バイオ系洗剤と比べて、 同等以上に汚れが落ちたと回答した人は97％でした。


合成洗剤の使用者
マグちゃんと比べて「同等以上に汚れが落ちる」96％

　合成洗剤を使用していた人は、 59％が「変わらない」、16％が「大変落ちる」、 21％が「少しよく落ちる」で、３％が「あまり落ちない」でした。 　全体で１人だけ「全く落ちない」と回答した人がいました。 その１人が、合成洗剤の使用者でした。これは、興味深い事例です。 　合成洗剤と、同等以上に汚れが落ちると回答した人は96％。
　合成界面活性剤だけでなく、他の環境に悪い物質を何種類も入れているのに、
意外に汚れを落とせていないことに驚きました。



●若い人は最初からマグちゃん

　マグちゃんを使う前に使っていた洗剤名が書かれていない方は16名。
　大半は若い人で、自分で洗濯機を回すようになったときからマグちゃんを使っているようで、
汚れがよく落ちて、満足しておられる回答がほとんどでした。



●「 臭い」「手触り」も優れていた

洗濯後の「臭い」「室内干しの臭い」「手触り」も下図のとおり調査しています。
　以前の洗剤より「臭わなくなった」人が29％、
「少し臭わなくなった」人が28％いて、過半数の人は、臭いが少なくなっています。
「手触り」も、「とても柔らかくなった」人が10％、「少し柔らかくなった」人が39％で、
これまでの洗剤と比べて同等以上が93％です。



　さらに詳しい回答内容は、次号かそれ以降にお知らせします。

　みな様のお陰で大規模な調査になり、信頼性の高いデータを得ることができました。
たくさんの項目に記載していただいたことに、深くお礼を申し上げます。

編集長　小若順一

「食品と暮らしの安全」2021年8月1日発行　No.388『新タイプ洗濯用洗ざい「マグちゃん」報告（75）』より


【過去のモニター報告記事】

モニター報告１（月刊「食品と暮らしの安全」2014年10月号No306掲載記事）

モニター報告２（月刊「食品と暮らしの安全」2015年掲載記事）


【マグちゃん記事】

「洗たくマグちゃん」最新アンケート結果・2021年（月刊「食品と暮らしの安全」2021年９月号『新タイプ洗濯用洗ざい「マグちゃん」報告（76）』）

日本中の人に使ってほしい「新タイプ洗ざい」（月刊「食品と暮らしの安全」2017年４月号掲載記事）