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「復興支援」で危険な修学旅行

「修学旅行は福島に」と福島県知事が市町村の教育長に要請。
子どもを放射能の危険にさらす復興支援を埼玉県が開始し、
全国の子どもが、福島に行かされようとしています。

月刊誌『食品と暮らしの安全』2014年6月号No302 掲載記事より


 震災後3年を過ぎたので、埼玉県は改めて 福島応援キャンペーンをすることにしました。
5月12 日の市町村長会議に、市長、教育長、県幹部職員が招集され、
そこで佐藤雄平福島県知事が、
「震災後、半分以下に減った福島の観光客は8割まで戻った。
しかし、修学・研修旅行は、まだ半分しか戻っていない。
福島はもう安全だから、若者たちに来て、見て、食べて、感じていただきたい」と講演。

 上田清司知事は、「高校は完全に戻っているが、小中学校は保護者の気持ちが負けている。
会津若松市は、埼玉県とまったく同じで問題がない。気持ちが負けていることだけで止まっている。
保護者の方は気持ちを強く持っていただきたい。困ったときはお互い様。
しっかり福島県を助けることが埼玉県民の心意気だ。
各市町村の教育長さんも保護者の皆さんと意見がぶつかったら、しっかり説得していただきたい」と発言。
 確かに、会津若松市は汚染が少ないのですが、
修学旅行に行くと、地元の農産物だけが出てくるわけではありません。


福島の農産物に含まれる放射性セシウム

 南相馬市で昨年10 月に、放射性セシウムが1kg当たり100ベクレルのコメが
11袋出荷されたと12 月号で紹介しました。
100ベクレルを超えて多数が出荷停止されている福島の農産物は、コメと大豆です。
 放射能は、どんなに微量でも、それに応じて遺伝資質に悪影響を与え、
ガンを発生させるというのが定説です。 特に子どもたちは、少なければ少ない方がいいのです。

 だから基準が必要になりますが、私たちはウクライナで、
1kg当たり1.1ベクレルの食事を食べ続けると頭痛が出ていることを発見。
それで、頭痛の出ることが証明されていないレベルで規制しようとアピールしています。
 昨年12月1日からのデータを調べると、他にも福島産にはリスクのある農産物がありました。

主要食品の最大値(ベクレル/kg)を紹介します。

【小麦】二本松市 1.5 【秋ソバ】棚倉町 16
【ジャガイモ】西郷村 8.6 【小豆】福島市 30
【スイートポテト】福島市(加工地)5.4
【ゆず】いわき市 71 【ザクロ】伊達市 46
【キウイフルーツ】福島市18
【カラシナ】南相馬市 4.1 【カブ】13
【干し柿】大玉村38
【リンゴジュース】福島市5.7
【プルーンジャム】福島市 7.9
【カットれんこん】浅川町(加工地)14
【ギンナン】天栄村 18 【クルミ】二本松市 37
【野菜塩漬】南相馬市 5.7 【フキ塩漬】石川町4.7


 こんな食事が出てくるところに、若者を行かせてはいけません。
佐藤福島県知事は、「もう安全だ」と言っています。
しかし、県民調査で、頭痛や鼻血などの自覚症状を調べてはいません。

 人道に反する悪魔のような施策が、
「復興支援」の名のもとに埼玉で始まり、全国に広がろうとしています。


月刊誌『食品と暮らしの安全』2014年6月号No302 掲載記事より



文部科学大臣に申し入れに行きました(2014/5/28) ※クリックでPDFが開きます(90KB)

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