ウクライナから報告【子どもの改善続く】

2014年10月報告【原発に一番近い村の子を救う】


タチアナ

現地コーディネーター・タチアナさんからの報告



【2014年9月報告】

ウクライナでは、子どもの奇跡的な改善が続くとともに、
みな様のカンパによって支えられている活動は、相変わらず
すごいことが起きていると、現地コーディネーターのタチアナさんから報告が届きました。

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 ミーシャとワジムは、 放射能の少ない食材を提供しながらマッサージを受けさせ、
健康状態は順調に良くなっています。


足が伸びたミーシャ


ミーシャ

 ミーシャは、足がまっすぐに伸び、そのまま歩けるようになりました。
小若さん(当基金代表)の指示で、 痩せるように言ったので、顔が細くなっています。
まだ、 左腕の障害が残っているので、 マッサージを続けています。
冬にまた悪くならないよう、薪を燃やした排気が室内から抜けるように、
家の中をチェックしてみます。



<代表・小若>
昨年11月にはかなり良くなっていたのに、 今年3月には、足首が内側に曲がって、くるぶしで歩いている、と思えるほどでした。 何としても治そうと、朝晩、治療すると、 足首は一度はまっすぐになるのに、歩いているうちに、元に戻ってしまうのです。 それが、まっすぐになったので、とても満足しています。あとは左腕です。



ぶら下がれるワジム


ワジム君

 ワジムはとても頑張っています。
いつも私の訪問を待っていて、自分で描いた絵をプレゼントしてくれます。
そして、「日本人はいつ来るの?」と、毎回、聞きます。
ワジムは体操用肋木を上るトレーニングをして、ぶら下がれるようになりました。
歩行器を押して歩く練習もしています。
両親は、望んではいたけれど、このような結果になると思っていませんでした。
私も、ミーシャとワジムの家族も、マッサージ師たちも、とても満足し、喜んでいます。
ワジムを訪問した後に、お母さんから電話がきて、ワジムはお母さんの手を片手だけで握って歩いたと言いました。 片手だけで歩けたのは初めてだったのです。



<代表・小若>
初めてワジムに会ったのは家で、寝たきりに見えました。
ホテルに来たとき、お母さんはぶら下げて歩かせましたが、
2人とも立っているのがつらそうだったので、すぐ椅子が差し出されました。
治療の9割は古田勝彦整体師が行い、3日でかなり良くしました。
その後も、順調に良くなり、もう少しで、1人だけで歩けそうです。
ここまで良くなっていることに、私たちも喜んでいます。



日本国から500万円の支援


ウクライナ新聞

 日本大使館の方と非公式と公式に3度面会し、今は支援申請書を書く準備をしています。

<代表・小若>
高橋ひなこ衆議院議員(岩手1区、自民党)が、
6月に外務省の中・東欧課と交渉してくれた後、
タチアナさんはウクライナの日本大使館から呼び出されました。
これまでのことを説明し、ウクライナから大変感謝され、新聞にも紹介されていると話すと、
5万ドル(500万円)支援する用意があると言われました。
国からの支援金が問題なく出るよう、ウクライナの放射能基準に違反が多発している汚染地域に限って、 化学肥料を配るように支援申請するのがいいと、タチアナさんに伝えています。
非汚染地域には被害者がいないと、ウクライナ政府も日本政府も思っています。
だから、非汚染地域で被害を回復させるプロジェクトは、横やりが入る可能性があるので、
来年からプロジェクトを2つに分け、私たちは国が支援しない非汚染地域に絞って支援します。
この結果をまとめておくと、日本でも将来、役立つと思います。
高橋ひなこ議員は9月4日、環境省政務官に就任して、政府に入りました。


ウクライナ全土に勧告できそう



 ウクライナ科学アカデミーの衛生学研究所を訪問して、 副総裁と話し合い、提携できる可能性が出てきました。 提携すれば、ニコライ・ラーザレフ教授の、灰の放射能汚染研究がまとまったとき、 科学アカデミーか衛生学研究所が勧告を出してくれます。 この勧告は、私たちが活躍している非汚染地域も含めて、 ウクライナのすべてに適用されます。


<代表・小若>
ウクライナで、どんな成果を、どんなに挙げても、日本のマスコミから完全に無視されてきました。
月刊「食品と暮らしの安全」読者以外は、極微量の内部被曝で被害が出ていることはまったく知りません。
衛生学研究所と提携すれば、この壁を打ち破れる可能性が出てきます。
そこで、5000ドルの予算で調査プロジェクトを考えようと伝えました。
ラーザレフ教授は、灰のストロンチウム研究を近いうちにまとめます。 そのとき、薪を燃やした排気を吸わないようにすることと、灰を畑にまかないことが、ウクライナ全土に勧告されるでしょう。 そうすれば、この冬から健康が良くなり始める人が出てきます。
食事の改善が勧告されれば、健康を回復する人は飛躍的に増え、誰も無視できないほど多くの人が、来年から健康になります。 その情報はウクライナから、世界に向けて発信されるので、これを日本に戻せば、放射能で健康被害を受けた人を回復させられることになります。


強制移住地域で新プロジェクト



 小若さんから「ラディンカ村の元校長先生だった家の家族全員の健康を良くしてください」と依頼されたので、
放射能で汚染されていない食料を持って村へ行き、私の体験を伝え、私たちの希望を伝えました。
ナタリア ・ フリージェリさんは、家族を代表して小若さんと「食品と暮らしの安全基金」のみな様に感謝します、と話しました。
ナタリアさんは、家族の健康変化などを記録することにしました。



<代表・小若>
2012年5月末、2回目のウクライナ調査で訪問したのが、ラディンカ村です。
ここには豊かなコルホーズがあったので、原発から30q圏内の強制移住地域なのに、政治力を使って移住しませんでした。
その結果、ガンが多いだけでなく、健康障害の人だらけになっています。
ところが、学校には200人も生徒がいるので、この子たちを何とかしたいと思っていました。
今年、化学肥料をプレゼントする企画が間に合わなかったので まず、元校長先生の家族の健康を回復させて、希望を創り出すことにしました。
日本国から支援が出れば、この地域の救済は国に肩代わりしてもらいます。
次は、研究提携したラーザレフ教授の報告で、日本の原発反対運動が参加できない場所で問題提起されていました。



ニコライ教授

ニコライ・ラーザレフ教授の報告



IAEAで灰の汚染問題を


 IAEA(国際原子力機関)が8月26〜30日にベラルーシのゴメリ市で
「チェルノブイリ事故で汚染された地域を正常な状況に戻す」という会議を行いました。
私は、森の木を暖炉で燃やすと、
ストロンチウムとセシウムが多い高線量の灰が出る問題を提起しました。
計算上は、灰を土壌に入れても、土壌や植物はそれほど汚染されないらしいのですが、 灰に入っている放射能は、土壌に入っている放射能と違って、植物に移行しやすい可能性があることを、誰も考えていないのです。
実際のデータは誰も持っておらず、放射性廃棄物の灰をどうすればいいかは、誰もわかりませんでした。
この問題が起きる可能性が日本もあります。
IAEAのスタッフは、いつか急を要する問題になるので、監視の対象にしたいらしいのですが、各国のリーダーはまだ、この問題に注意を向けていません。
最後に、日本の市民団体である「食品と暮らしの安全基金」の小若さんが、チェルノブイリ事故後、被災者も忘れてしまった問題を提起していると言いました。



※ニコライ・ラーザレフ教授:国立生物資源・環境利用大学 農業学放射線研究所・副所長


月刊「食品と暮らしの安全」2014年10月1日発行 No.306


⇒今までの ウクライナ調査報告書もご覧ください。



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タチアナさんから感謝

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