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2004年8月号(No.184)
Suicaの電磁波は安全か(3)
JR東日本からの回答にデータ捏造疑惑!?

Suicaの改札で発生する電磁波の安全性について、JR東日本から3週間遅れで回答がきました。
しかし、質問に答えていないばかりか、測定データもメチャクチャ。データ捏造の疑惑も出てきました。

→JRへの質問状はこちら(PDF)

→JRからの回答はページ最後

どこを測定したのか不明なデータ

私たちは、改札にあるSuicaの読み取り機からの電磁波が、15cm離れても国際ガイドラインを超えるほど強い値であることを指摘していました。(182号)
JR東日本の回答書は、私たちの測定値には何のコメントをせず、「実際にお客さまがSuicaを使用し改札機をご利用になる場面での電磁波測定」をしたところ、ガイドライン以下だったので「健康影響について、問題ないレベルであると考えます」と書いています。
 読み取り機から離れれば、当然値は低くなります。具体的な測定条件が書いてないので、データとして意味をなしません。
 Suicaは、駅構内の売店や飲食店にも設置されています。読み取り機と利用客の距離は予想以上に近づく可能性が大きいのです。
 送電線の電磁波のように、ガイドラインの1/250でも有害の可能性が指摘されている点について、JR東日本は回答していません。

データ捏造か、単なる無知か?

また回答書をよく読むと、科学的に間違っている箇所も見つかりました。
測定機器は磁場用しか書いていないのに、磁場、電場のデータが両方記載されています。実際に測定したのは磁場だけで、電場は計算式で自動的に出したと思われます。
こうした方法は、科学的には誤りです。発信源の近くの電場と磁場は、計算式どおりにはならないので、別々に測定する必要があるということは、電磁気学のイロハです。わざとデータを捏造したのか、そうでなければ、こんな基本的なことさえ理解していない人たちが担当者ということなのか?
どちらにしても、こういうレベルの低い回答書で、Suicaは安全だと言われても、到底納得できるものではありません。
JR東日本は、昨年12月に全社的に安全管理体制に欠陥があるとして、国土交通省から鉄道事業法に基づく事業改善命令を受けています。安全軽視の企業体質は、その後も変化していないようです。
 安全基金では、再度質問状を送り、JR東日本に適切な対応を要求していきます。

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