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「食品と暮らしの安全」バックナンバー

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<2007年>

2007年1月号(No.213)

 

月刊誌表紙 ●オーストラリア取材記
うどんも、牛肉も食べられなくなる!?
オーストラリアで、100年に一度とも言われる大干ばつが発生。
日本は、うどんの原料小麦の9割、年間消費される牛肉の約半分を、オーストラリアからの輸入に頼っているので、大食糧生産国オーストラリアの異変は、日本の食卓を直撃します。
本誌では、現地オーストラリアに取材チームを派遣。干ばつの被害を調べてきました。
農地はカラカラ、川やため池は干上がり、消火するのに3ヵ月はかかるといわれるほどの大規模な山火事も起きていました。
小麦は4割しか取れず、コメは1割以下、牛肉の国内価格は35%以上価格を下げるなど、影響は深刻でした。
けれども、オーストラリア政府は、水をしっかり管理して配分しているので、飲み水が足りなくなるようなことは当面ありません。食糧も在庫の活用や、輸出用を国内用に回すなど、うまくやりくりしているので、日本への影響も少なくて済みそうです。
ただし、この大干ばつは、今年も続くという予測もあり、しばらくオーストラリアから目が放せません。

●どうなる世界の食糧事情-山田優氏に聞く
燃料が食糧を奪い、世界で飢餓発生か?
農業ジャーナリストの山田優さんに、今後予想される世界の食糧事情について話を聞きました。
オーストラリアの大干ばつや、穀物から作られるバイオエタノール燃料の消費の伸び、人口13億の中国人の食生活の高度化など、世界で食料が不足するかもしれない問題が多くなっています。
石油輸出国機構(OPEC)が、石油の生産をさらに減らすことを決めたことで、いっそう世界的に石油価格が上昇しています。このため、石油からの転換を求めて、穀物からできるバイオエタノール燃料への注目が集まっています。サトウキビの大生産国ブラジルでは、新たに発売される自動車の半数がエタノール対応車になっています。燃料になる食糧が増えれば、食糧の値段が上がり、発展途上国などでは飢餓が広がりかねません。
一方、中国は、食糧の大増産に成功し穀物自給率はほぼ100%。中国が、食糧の輸入大国になるという予測は外れました。
今のところ、世界では食糧を増産するだけの余地があり、当面は心配ありません。しかし、中長期的にみると、ブラジルのアマゾン開拓による環境破壊など、増えつつある気候変動の大規模化が、食糧の生産に与える影響が今後心配です。

●ノロウイルスを拡散する国産掃除機
国産掃除機が、汚い排気でノロウイルスを拡散し感染性胃腸炎の患者を増やしています。
ノロウイルス食中毒が、この冬は猛威を振るい、実数で1000万人が発症するとの予測があるほど。
ノロウイルスは、空気中に漂っているものを吸っても感染します。
しかし、ほとんどのマスコミが報道していません。多くの人が空気感染することを知らずに、排気の汚い国産掃除機でノロウイルスを拡散しています。おう吐した後の処理に国産掃除機を使用するのはやめてください。

ノロウイルスの症状   おう吐、下痢、腹痛、吐き気など。 ノロウイルス対策1   感染者の吐しゃ物の処理が大変重要です。   (1)マスク着用   (2)拭き掃除   (3)熱湯をかける   (4)掃除後よく手を洗う   (5)掃除機がけは乾いた後   (6)使用する掃除機はオキシジェンか、日立の新型掃除機 対策2   乳酸菌の摂取が、回復力を高めます。おう吐の後は、   大量に乳酸菌薬を飲み(食べ)ましょう。 そのほか、詳しい対策や注意点は、このホームページの「レポート」や、 本誌バックナンバーで紹介しています。

●日本初、日立が排気のきれいな掃除機
ついに、日立が、排気のきれいな「CV-PK500」型掃除機を発売しました。
排気が汚い国産掃除機は、吸い取ったチリをさらに細かい微粒子に砕き、室内に撒き散らしています。
その排気の中に、ダニアレルゲンや、ノロウイルスがたくさん入っているため、ダニアレルギー、ぜん息、ノロウイルス食中毒の患者を増やしています。
本誌が、この国産掃除機の排気の汚さを指摘し続けて2年半。
やっと、この問題にまじめに取り組むメーカーが出たことは喜ばしいことです。
早速、この日立製品の排気能力と、ゴミ取り能力をテスト。排気口ではない電気コード巻取り口から出る排気までクリーンで、0.3μm以上のチリを一つも出しませんでした。掃除機のそばに赤ちゃんがいても問題ないでしょう。ゴミ取り能力は、残念ながらオキシジェンに劣りましたが、実用上は問題ないレベルです。
日立の開発担当者の話は、「清潔排気は日立だよね」と、言われる掃除機を目指した、と話しています。
ほかのメーカーは、排気をきれいにすることに力を注いでいませんが、日立製品を見習ってほしいものです。


●電磁波●新東京タワー建設の問題点 ●医療現場からの警告●鳥インフルエンザウイルス  Q&A●秋から始まっていたスギ花粉症  ●女医からのアドバイス●妊婦がタバコを吸うと  ●経済解説●石油を高くした年金マネー  ●『森のたまご』のイセ食品がまた  ●ニューヨーク市、トランス脂肪酸を規制  ●「安全基金」の考え方(13)市民ジャーナリズム論  ●モチは本物を  ●危ない!フッ素樹脂調理器でモチを焼かないで

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2007年2月号(No.214)

 

月刊誌表紙 ●トランス脂肪酸
ファストフードチェーンなどが、トランス脂肪酸の低減対策に取り組み始めています。
心臓疾患などのリスクを高めるトランス脂肪酸は、世界的に規制強化の動きが起きています。ニューヨーク市は、2008年夏までに飲食店での摂取量を激減させます。
私たちは、ハンバーガーなどのファストフードチェーン、コーヒーショップ、ファミリーレストランを対象に、対策についてアンケートしました。 揚げ物が多いファストフードチェーンは、トランス脂肪酸の低減策に積極的で、6社中5社が揚げ油の改善策に取り組んでいました。
揚げ油の改善で一歩リードしていたのは、モスバーガー。揚げ油は、菜種油にパーム油、それにビタミンE、オレイン酸を配合しています。水素添加しない代わりに、常温でも固まりやすいパーム油を使い、ビタミンEの添加で酸化を抑制。トランス脂肪酸の含有量は「3%以下」です。 ウェンディーズは、昨年10月から1%以下の油に換え、ロッテリアも微量なものを使用。ケンタッキー・フライドチキンやミスタードーナツも対策を進めていました。 日本人の平均摂取量の3倍近いトランス脂肪酸が含まれたフライポテトを販売しているマクドナルドは、対策を検討していません。

レポート【トランス脂肪酸】

一方、コーヒーショップ、ファミリーレストランは腰が重いようです。
コーヒーショップで、揚げ油のトランス脂肪酸の含有量を公表した会社は、「ベックスコーヒージャパン」1社だけ。ファミレスでは、びっくりドンキーが、最も対策に積極的で、「パーム油と菜種油の混合で、含有率は1%以下」と回答しました。 また、植物性のミルク・ポーションは、量が少ないことから軽視されていますが、トランス脂肪酸の含有率が高い商品です。今回調査を行った会社で、対策を考えていたのは「ドトール」1社だけ。コーヒーはブラックで飲むか、家庭でコーヒーを楽しむならば、動物性でトランス脂肪酸の心配がない粉末タイプの森永「クリープ」がお勧めです。
マーガリンは、私たちが1年半前に行った調査(195号)で、トランス脂肪酸を大量に含む食品の代表でしたが、わずか1年半の間に、大手メーカーは、トランス脂肪酸の低減を実現していました。 明治乳業の「コーンソフト」は、含有量を80%減らし、もう一息で脂質中2%以下という厳しいデンマーク基準をクリアするレベルに達し、雪印乳業のネオソフトも、27%減っていました。

「マーガリンは低減進む」(214号)


●どうなる?ノロウイルス
ノロウイルスの予防法や、感染後は、何に注意したらよいのでしょう。
昨年末をピークに猛威を振るっているノロウイルス。中央区保健所の小暮実氏に、今年の流行の特徴、予防法などについて話を聞きました。 小暮氏は、排気の悪い掃除機が、ノロウイルスの2次感染を拡大することや、掃除機の「オキシジェン」が2次感染の防止に有効なことを現場の立場から初めて突き止めています。 今年のノロウイルスの特徴は、人から人への感染例が多く、例年よりもずっと早く感染のピークが訪れたこと。カキからの感染を疑われましたが、例年より汚染率はかなり低いものでした。心配ならば、高齢者や幼児のいる家庭では、よく加熱して食べれば安全です。 人から人への感染を防ぐには、まず消毒で、方法として、次亜塩素酸ナトリウムの使用、加熱―熱湯、アイロンがけ、スチーム掃除機が有効です。次に、キッチンにノロウイルスを拡散する恐れのある換気扇の使用を控え、「オキシジェン」や日立の新型掃除機など排気のきれいな掃除機を使用し、石けんで手をよく洗うことが重要です。 また、中央区保健所の「ノロウイルス感染予防ガイド」を参照して、2次感染を防ぐ対策を誌面で紹介しました。

レポート【ノロウイルス対策】

●硝酸態窒素の水汚染 「水道水より名水が汚い」
 赤ちゃんを酸欠状態で死亡させる硝酸態窒素が、「名水」を汚染しています。  硝酸態窒素汚染は、窒素を多く含む化学肥料と、家畜の排泄物が主な原因であることは間違いありません。それが地下水を汚染し、地下水を水源にしている水道水や井戸水、地下からの湧水を利用している「名水」を汚染しています。水道源水の22%は地下水を利用しています。硝酸態窒素は、浄水場で除去できないので、各家庭の蛇口まで汚染水が流れ込んでいます。汚染を取り除くには、イオン交換樹脂、活性炭、中空糸膜を組み合わせた浄水器の使用が最も効果的です。  47都道府県庁所在地の水道原水と、全国9つの名水の硝酸態窒素濃度を調べました。  その結果、9つの名水中8つの名水が汚染され、弘前市の「富田の名水」など4名水が、その採水地がある県庁所在地の水道源水の汚染最大値よりも汚い水でした。  また、最も汚い水道源水は、さいたま市の水で、水道基準も環境基準も超え取水停止になるレベルです。ワースト2は前橋市、次が東京都でした。一方、汚染度の低い水道原水は、京都府、秋田市、高知市の順です。  本誌で、この調査結果を一覧表にして紹介しています。


掃除機●韓国で世界初の基準 ●皮膚疾患患者に使われない「高純度」ワセリン ●有機農業推進法が成立 ●輸入食品の違反増える ●乾き続けるオーストラリア ●日豪EPA・FTA●自由貿易で不自由な状態に ●保険●底なしの不払い ●電磁波●携帯電話で受精力が落ちる ●医療現場からの警告●行き過ぎた「減塩」         Q&A●薬疹の原因は? ●女医からのアドバイス●タバコから子どもを守る ●経済解説●給料をあげないと ●「安全基金」の考え方(14)「時代の流れ」を作る

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2007年3月号(No.215)

 

月刊誌表紙 ●不二家事件の教訓
食べ物の安全を判断するための基本は、消費者自らが味とにおいに対する「感性」を磨くことです。
期限は目安。保存温度が大切です。牛乳や卵など食品をしっかり冷蔵保存していたのに、期限を1日過ぎたからといって捨てるようなもったいないことや、開封後蒸し暑い室内に放置しながら、期限内ということで疑いもせず口にするようなことはやめましょう。
長期閉鎖に追い込まれた不二家。ずさんな安全管理は問題ですが、役割を果たしていない衛生監視行政と、必要以上に消費者の不安をあおった不正確な報道が問題を大きくしました
今回、不二家がマスコミからやり玉に挙げられた「問題例」には法律違反はなく、始末書の提出で済んだり、努力目標違反程度でした。食品衛生監視員が普段から食品工場に立ち入り調査していれば、事前に改善されていて当然のことばかり。かつて衛生状態が悪く食中毒事件が多発していた時代、使命感の高かった監視員は、食品Gメンとして食品工場に乗り込み衛生管理の向上に著しく貢献していました。
しかし、今では食品Gメンの監視員が、ほとんど食品工場に入れなくなっていたのです。
監視員OBが、匿名でしか明らかにできない「座談会」で、衛生監視行政の実態を赤裸々に語っています。
監視員に教育を行う機関がないため、食品工場を抜き打ちでしっかりと調査していたOBたちのノウハウや食品衛生にかける情熱が、若手に伝授されていなかったのです。
門前の守衛に、アポイントの有無を尋ねられてスゴスゴ帰ってくるような監視員も多く、食品衛生監視行政が破綻していました。
また、食品メーカーの現場に詳しい食品コンサルタントの大須賀博氏は、工場の設備などのハードや、ISOやHACCPといった形式的なマニュアルに頼り、職員の衛生管理意識の徹底、設備やマニュアルの効果的運用といった、ソフト面が現場でなおざりにされている実態を明らかにしています。


●間違いだらけの温暖化対策 
最良の温暖化対策は「節約」です。
皇居のお堀近くにある丸紅本社わきの桜は、2月中旬に満開を迎えました。
今年は世界的に暖冬でしたが、科学的根拠を持って事前に予測していた学者は誰もいません。CO2が特に増えていないのになぜ記録的な暖冬になったのか、3ヵ月先を予測できないのが気象学の現状なのに、多くの学者やマスコミはCO2を温暖化の原因と決め付け、温暖化により50年先100年先は壊滅的な状態なることばかりを強調しているのです。
元名城大学教授の槌田敦先生は、CO2地球温暖化説の誤りを一貫して指摘し続けましたが、日本物理学会誌の2月号に、「CO2を削減すれば温暖化は防げるのか」という論文を発表しました。先生の理論の正しさが認められたのです。
槌田先生は、CO2が増えたから気温が上昇したのではなく、気温が上昇するとCO2が増加する事実や、増えたCO2のうち、人為的なものはその1割に過ぎないことを明らかにしています。
また、間違ったCO2原因説で推進されている的外れの対策の代表は、(1)放射能の危険性が高い原発推進(2)エネルギーとして利用できる石炭鉱の閉鎖(3)多くの人の食糧を奪うバイオエタノールであることを指摘。太陽光発電、風力発電などの実現性の低さも明らかにしています。
槌田先生は、エネルギー効率が高く、資源の節約効果のあるディーゼルエンジンや、ガス及び蒸気タービンの将来性を語っています。
危機をあおるマスコミや巧みな宣伝を行っているメーカーに惑わされて、高価格な太陽光発電やハイブリッドカー、エコキュートなどに手を出してはいけません。間近に迫っている増税への備えも含めて、最良の温暖化対策は「節約」です。


●おしゃぶり●母子手帳に注意表示 ●トランス脂肪酸●韓国で「ゼロ」宣言 ●関東に大地震迫る/地震への備えは大丈夫? ●まだ続くオーストラリアの干ばつ ●電磁波●問題だらけの地デジ化 ●医療現場からの警告●家族の飲酒         Q&A●傷にMRSA/アトピー性皮膚炎 ●女医からのアドバイス●進まない分煙 ●経済解説●外貨準備の不思議 ●「安全基金」の考え方(15)時代の求めに応じて ●事務所建設●基礎工事開始

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2007年4月号(No.216)

 

月刊誌表紙 ●花粉症対策マスクは低性能

5月が近づき花粉の飛ぶ季節は過ぎ去ろうとしています。しかし、いまだにマスクを手放せない人を多く見かけます。なぜなのでしょうか。
花粉が飛ぶ季節が終わっても、下に落ちた花粉は、しばらくすると乾燥してバラバラになり、花粉表面にあるオービクルという超微粒子が風で舞い上がって空中に漂い続けます。これが、花粉が飛ばなくなって2か月くらいたっても、花粉症に苦しめられる人が多い理由です。
患者にとってマスクは必需品。ドラッグストアなどに行けば、どれを選んだらよいか迷います。私たちは、マスクが花粉対策にどれだけ効果があるのかを知るため、10品目を選びテストしました。
花粉は30μmと大きいので、どんなマスクでも取ることができます。だから、「花粉用」とパッケージに書いてあっても表示に問題はありません。
しかし、患者にとって重要なことは、0.5μmのオービクルも防げるか、どうかです。
実験の結果、ユニ・チャームの「超立体マスク花粉用 スーパー」が最も性能が悪く、2μmの大きさの微粒子でも30%くらいしか取ることができませんでした。健闘したのは、100円ショップのマスクで、400円前後するメーカー物と同程度の性能がありました。そして最も性能が良かったのが、原発震災用に販売しているシゲマツ製の防じんマスク「DS2」で、1μm以上のものは完全に取りきり、0.3μmの微粒子も98%取ることができます。


●硝酸態窒素の水汚染・第2弾 

日本中の水が硝酸態窒素に汚染されています。
今回は検査の第2弾。浄水場で処理後の水道水、ペットボトルの水の汚染度を測定し、各家庭で行なわれているさまざまな対策の効果を調べました。
その結果、(1)半分以上のペットボトルの水は硝酸態窒素で汚染され、一部の水はわざわざ買うに値しないものになっていること(2)一部の地域では、水道水の水が水道基準を超えていること(3)名水は、ほとんどの水源地が汚染されていること(4)スーパーの水自販機で売られている水のほとんどは、汚染されていること(5)硝酸態窒素は、沸騰させると濃度が高くなり、1日汲み置きしても、活性炭浄水器に通水しても効果がないこと-などがわかりました。
実験結果の概要を紹介すると、全国の浄水場の調査では、福島県伊達市、大阪府田尻町の浄水場は、最高値で水道基準の10ppmを超える汚染がありました。また、神奈川県の4割の浄水場から、3ppm以上の硝酸態窒素が検出されていました。ワースト2の熊本県で3割、以下、愛媛、山梨、栃木、鹿児島、埼玉の順です。
水道水への不安などから、飲用にはペットボトルの水や、スーパーの水自販機を利用している人が増えています。
84本のペットボトルの水の硝酸態窒素汚染を調べました。そのうち、54本から硝酸態窒素を検出。大手銘柄水は、10品目中8品目が硝酸態窒素で汚染されています。最悪は、サントリーフーズの「天然水(阿蘇)」で2.3ppm〜4.6ppm見つかりました。キリンビバレッジの「アルカリイオンの水」と、ハウス食品の「六甲のおいしい水」が1.2ppm〜2.3ppm、キリンビバレッジの「ボルヴィック」が1.2ppmです。汚染されていなかったのは、サントリーの「ヴィッテル」と、大塚ビバレジの「クリスタルガイザー」2銘柄だけです。
環境省指定の名水100選をうたっていたり、採水地が100選の採水地に近い7本からは、いずれも硝酸態窒素が確認されています。214号の実験で、9名水中の8つから硝酸態窒素が検出されたことと合わせて、全国の名水の水源の汚染が進んでいることが裏づけられました。
また、家庭で行なわれている対策を検証したところ、沸騰させると硝酸態窒素の濃度が高くなり、活性炭浄水器では効果がなく、イオン交換樹脂と活性炭を組み合わせた浄水器「ラピュール」ならば、硝酸態窒素を取り切ることが分かりました。


●ガス器具を安全に ●エコでない「エコキュート」 ●良いソースの選び方 ●病気にかかる前に家庭でできること ●耐震リフォームをどうする?  ●干ばつから抜け出せないオーストラリア ●電磁波●脳腫瘍と関係があった携帯電話 ●医療現場からの警告●ぜんそく薬       Q&A●鳥インフルエンザの鶏肉             /溶連菌感染後の発疹 ●女医からのアドバイス●妊娠中の「糖」代謝 ●経済解説●世界同時株安の意味は ●染毛剤●東京都が「子どもには使わないで!」 ●「究極の歯の健康」執筆者・長倉功がご逝去 ●「安全基金」の考え方(16)好きなことだけする ●事務所建設●鉄筋コンクリートの基礎

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2007年5月号(No.217)

 

月刊誌表紙 ●偽装だらけの原発ストップを!

原発への信頼性は完全に消えました。
原発をはじめ、電力会社の不正は1万回以上に。「原発は、2重3重の安全対策が万全なので、事故は決して起こらない」、といい続けていた電力会社や国の説明は、すべて偽りだったのです。
しかし、国は「原子力立国」の構えを崩していません。
本音では「核武装」を考えている人たちが大勢いて、その人たちが何が何でも原子力開発を推進しよう、としているからだと、本誌は考えています。
私たちができることは、電力会社の宣伝に惑わされず、電気よりもエネルギー効率の良いガスを使い、省エネに心がけ、原発に頼らなくてもよい生活を実践していくことです。
IH調理器や、エコキュート、電気を使った床暖房よりも、ガスコンロ、ガス湯沸し器、ガスを使用した床暖房の方が優れ、省エネになります。初期投資やランニングコストなどを比べてみてください。
また、今回の原発の臨界暴走事故について、物理学者の槌田敦氏に意見を伺いましたが、驚きの真実が隠されていました。
今回発覚した原発の臨界暴走事故は、もう少しで大量の放射能を環境に放出するところでした。原発の運転を監督する国の専門官が、事故隠しに加担していた可能性が高いこともわかりました。さらに、事故を起こした原発は、沸騰水型と呼ばれるタイプですが、ブレーキの役割を果たす制御棒を下から入れるため、コントロールが難しく、何度も制御棒のトラブルを起こしていた欠陥原子炉でした。


●おいしくて健康にいい料理を

現代の食生活では不足しがちな微量栄養素。
有名なフランス菓子店「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」のオーナー兼パティシェの弓田亨流「栄養素を逃がさない調理法」とは。
人間にとって重要な微量栄養素は、これまで、捨てられることが多かった煮干しの頭や腹、「あく」、野菜の皮の部分にも含まれていたのです。
これらを捨てずに料理を作ると、十分に栄養素が摂れるばかりでなく、 力強い美味しい料理に仕上がります。
豊富な微量栄養素を摂れる弓田流肉じゃがの作り方がわかります。
さらに、食品と暮らしの安全風「簡単な合わせ調味料手作り法」を提案します。
冷蔵庫は、さまざまな合わせ調味料でいっぱいではありませんか。「ステーキ用」「照焼き用」「しょうが焼き用」、さらに「甘口」「中辛」「辛口」と、切りがありません。
合わせ調味料は、醤油とみりんを基本ベースに、あとは酢、豆板醤、ゴマ油、煮干し、かつおぶしなどあると便利な調味料や食材を、料理や好みに合わせて、必要なときに必要量だけを作れば十分です。
自分の好みに合わせて調味料を作ることができ、冷蔵庫内はすっきり。節約にもなります。


●水道水の塩素濃度と浄水器

水道水を塩素臭いと思ったことはありませんか?
少しでも安心な水を飲むために、浄水器を買おうと思ったもののよく分からない説明ばかりで、本当の「性能」がわからず戸惑っていませんか?
水道水には、消毒のために家庭の蛇口の時点で、0.1mmp以上の塩素が含まれていなければなりません。しかし、水道水に含まれる残留塩素が多過ぎると、塩素臭くて飲めないので、厚生労働省は、1ppm以下を目標値に設定しています。
厚生労働省がホームページで公開している情報から、全国の水道水の塩素濃度を調べたところ、単純計算で700万人近い人が、塩素臭い1ppm以上の水を飲んでいることがわかりました。
また、「お肌を引き締める効果がある」という「酸性水」を作る整水器と、KDFという合金フィルターで、「水道水を健康に良い水に変える」という酸化還元浄水器、それに、磁気の力で水を活性化させるという磁気活水器の性能テストを行いました。
酸性水のテストに使用したのは、ナショナルのアルカリイオン整水器「PJ-A58」と、日本トリムの電解還元水整水器「TRIM ION H-1」。
テストの結果、酸性水は高濃度の塩素水でした。ナショナル製品の強酸性水は、実験のときには塩素濃度が5ppmもあり、水道水の10倍以上。普通の酸性水でも2ppm。こんな高濃度の塩素水で、顔を洗ったリ皿洗いに使えば肌荒れの原因になります。
さらに、合金フィルターの浄水器は、水道水中には検出されなかった亜鉛を出し、磁気活水器は、浄水効果はありませんでした。


●本当の省エネ・省資源を ●原発●隠された臨海暴走事故―槌田敦氏に聞く ●地震●東南海地震などの前兆か―塩坂邦雄氏に聞く ●耐性菌●「強毒型MRSA」が日本に ●豪・大干ばつの影響●うどんの値上がりは冬から  ●電磁波●厚労省委託研究で画期的報告 ●医療現場からの警告●タミフルに制限を ●女医からのアドバイス●妊娠中の糖尿病の危険 ●経済解説●「土地デフレ」か「バブル」か ●染毛剤●東京都が「子どもには使わないで!」 ●「安全基金」の考え方(17)国際会議のいかがわしさ ●事務所建設●耐震性、耐久性を求めたシンプル構造


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2007年6月号(No.218)

 

月刊誌表紙 ●「低糖は本当?」(ヨーグルト)

健康食品として人気の高いヨーグルト。しかし、表示だけでは中身はわかりません。
「メタボ」が気になると、つい「低糖」や「低カロリー」表示のあるヨーグルトを選びがち。しかし、「低糖」のはずのメーカー品に、細いスティックシュガー6本分・19,2gの糖類が入っていました。入れる砂糖の分量を自分で調整できる「プレーン」タイプを選びましょう。
人気の「フルーツヨーグルト」。お勧めなのは、大きな果物が内容量の半分を占めていた北海道乳業の「フルーツサラダ」でした。
しかし、生の果物は、酵素がヨーグルトの品質に悪影響を与えるので、フルーツヨーグルトには、熱で酵素が破壊された缶詰のフルーツが入っています。ビタミンCは半分から5分の1、ビタミンBとミネラルは半分に減っています。美味しく、栄養豊富なフルーツヨーグルトは手作りに限ります。
まずは、ジャムを入れること。ジャムは、缶詰とは違い、果物の成分を取り除いていないので、ミネラルを多く摂ることができます。原材料名の順番は、入っている内容量が多い順番に記載されているので、「果物」名が最初にかかれたジャムを選ぶのがポイントです。美味しい「薬膳ヨーグルト」の手作り法は、国産柑橘の「マーマレード」、クコの実、ブルベリー、生のリンゴを入れて下さい。クランベリー、レーズン、プルーンなどのドライフルーツを入れたり、フレッシュな生の果物を入れると、美味しく食べられます。


●ガン(ガンにかかっても、長生きする免疫力アップ法を3氏に聞く)

ガンに侵されながら、免疫力アップで再発を抑え、元気に暮らしている2人の体験者と、ガンなど医療問題に詳しいジャーナリストに、ガンにかかっても長生きする方法を、お聞きしました。
朝日新聞編集委員の田辺功さんは、ガン細胞は、誰の体の中でも、毎日生まれているもので、それが発症すか、どうかは、その人の免疫力次第と語っています。免疫力が落ちるのは、ほとんどストレスが原因で、免疫力向上は、楽しく暮らし、食事をきちんと取ること。ガン細胞だけで死ぬことはなく、免疫力を上げれば、ガンの症状が良くなることもあり、共存できる病と語っています
また、肺ガンと咽頭ガンに侵されたブックデザイナーの広瀬郁さんと、大腸ガンにかかった発酵の専門家の石塚勲さんに、免疫力アップによるガン克服法について、体験談をお聞きました。
広瀬さんは、手術後、漢方薬の「十全大補湯」を欠かさず飲み続け、現在では水泳もできるほど体調を回復しています。また、レストランは禁煙にしてほしい、と訴えています。
石塚さんは、ガンを発症したのは15年前ですが、再発することもなく、67歳の今でも現役として、中国や韓国に頻繁に出張しています。石塚さんは、発酵の専門家ですが、ヨーグルトが大好きで、乳酸発酵食品の漬物や味噌、生醤油や、野菜などをたくさん食べていたことが、免疫力アップにつながっている、と語っています。
ヨーグルトは、プレーンタイプを毎日1〜2回、食後に食べると効果的だそうです。


●梅雨対策

除湿で梅雨を快適に過ごす方法を提案します。また、エアコンと除湿乾燥機の臭い対策を紹介しています。
梅雨時は、じめじめした環境に体調を崩しがちですが、カビ、細菌、ダ二は湿気が大好き。
湿気対策の基本は、こまめに窓や戸を開けて換気に気を配ることです。除湿乾燥機のフル活用など、家の場所別に、「快適除湿生活」を紹介しています。
布団や枕に繁殖するダ二対策は、起床したら、押入れにすぐにしまわず、除湿乾燥機などで乾かし、寝室の湿度を55%以下に抑え、排気のきれいな掃除機でダ二やダ二のフンを吸い取ること。部屋干しの洗濯物につく臭い対策は、風量の大きい除湿乾燥機で素早く乾かすことです。
また、エアコンや除湿乾燥機は、内部についた水滴にカビや細菌が繁殖しやすい構造です。メーカーは、カビや細菌防止機能が、3つも4つもついた機種を販売していますが、カタログを見ると、「オフシーズン中に付着してしまった汚れやカビを取り除く機能ではありません」「発生繁殖したカビは、取れません」と書かれています。
対策機能に疑問がある高価な機種を買うよりも、100円ショップで買えるエアコンフィルターを、エアコンや除湿乾燥機の空気の取り入れ口に張りましょう。機械内部に入るホコリの量を100分の1くらいに抑えられ、嫌な臭いはしなくなります。


●加糖した「純粋ハチミツ」 ●地球を汚さない生活を ●電磁波●磁界規制の意味 ●医療現場からの警告●まだ使われていた「非ステロイド軟膏」 ●女医からのアドバイス●糖尿病でも妊娠を ●経済解説●旧「ビック3」とブッシュ政権 ●「安全基金」の考え方(18)いい友を持つ ●事務所建設●オリジナル構造金具/木材専門家から見た新事務所


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2007年7月号(No.219)

 

月刊誌表紙 ●「払ったのに年金がない」

所有者不明で宙に浮いている年金が、5100万件もあることが発覚。
全国の社会保険事務所に、記録の確認などを求めて人が殺到しています。
原因は、社会保険庁の記録管理のずさんさ。社会保険の専門裁判所に当たる社会保険審査会で、社会保険庁のあきれた体質が明らかになりました。
「社会保険庁は、ふざけている!! 自分たちに誤りがあったら、すぐに差し押さえ処分を取り消して、その会社に知らせるべきだろう!! それをすぐにやらずに、自分たちの検討を優先させるとは、とんでもない態度だ!!」
審査会の裁判長に当たる、委員長は、社会保険庁の無責任さに、あきれ返りながら激怒しました。
ある社会保険事務所が、社会保険料の滞納で、ある会社の資産を差し押さえました。しかし、滞納額に誤りがあることがわかり、審査会前日になって、社会保険庁内部で処分の取り消しを決めました。にも関わらず、そのことを相手側の会社にも、審査会の関係者にもすぐに知らせず、審査会当日は、処分の取り消しを行なったことをはっきり言うことなく、自分たちの正当性を長々と説明したからです。
また、この審査会のやり取りの中で、社会保険庁は、記録の管理責任が社会保険庁にあることを認めました。
さらに、年金の専門家の社会保険労務士にインタビュー。年金記録を不明扱いにされやすい人や、その対策について伺いました。
職歴を調べ、今すぐ社会保険事務所で記録の確認をしましょう。


●無添加ダシでダイエット

さまざまな用途の「たれ」「つゆ」や、顆粒や液体の「ダシ」が売られていますが、買いそろえる必要はありません。
大量に使用して味を濃くしても、満足できずに食べ過ぎてしまいます。
これらの多くは、化学調味料を使用しているので、自然の素材に含まれる微量栄養素のミネラル分が、十分に摂れないからです。冷凍食品も、工場の調理過程で素材が持つミネラルが失われてしまい、化学調味料を多く使うので、たくさん食べても満足感が得られません。
化学調味料入りの「たれ」「つゆ」や、冷凍食品ばかり食べていると、気が付くとメタボリックな腹周りに。
ミネラルの不足分は、サプリントで補えばいいと、考えている人がたくさんいます。しかし、さまざまな種類のサプリメントを過不足なく適量摂ることは困難です。
ダシは、旨みだけではなく、微量栄養素を食品に加える大事な働きがあります。無添加のダシを使った食事を摂るようにすると、食事量を減らしても十分満腹感が得られます。
家庭で煮干し、かつお節、昆布、椎茸を使ってダシを取り、「たれ」、「つゆ」なども手作りしましょう。
ミネラルのいっぱい入った無添加「ダシ」と、ジョギングで、小若編集長がダイエットに挑戦。5ヵ月で10キロの減量に成功しました。
「小若式ダイエット法」の基本は、(1)5キロのジョギングを週5回(2)無添加ダシを加えた食事で、摂取カロリーを1割カット(3)お腹の脂肪を取る「腰回し」体操―です。



●食べても食べてもミネラル不足―手作り保存食を ●槌田敦氏トークバトル●「ニッポン核武装の疑惑を追う」 ●電磁波●経産省「磁界規制」は電気製品も除外 ●医療現場からの警告●乳児身体発育曲線            Q&A●真珠腫性中耳炎とは? ●女医からのアドバイス●連続使用の避妊薬 ●経済解説●リバースモーゲージ 遺伝子操作作物●ラットの成長・内臓に影響 新刊●『リサイクルは資源のムダ使い』 ●「安全基金」の考え方(19)事実を見ながら感性を優先する ●事務所建設●断熱材はオーストラリア産羊毛


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2007年8月号(No.220)

 

月刊誌表紙 ●原発の裏側

「想定外」の中越沖地震で、柏崎刈羽原発はボロボロ。東京電力は、また放射能漏れを隠しました。
東京電力は、12時間もたって、「放射能汚染した水が漏れていた」と、発表を訂正しました。
原発史上初めて敷地内のあちらこちらに地割れが起き、水道管や配管などの地下埋設物が大きなダメージを受けました。見つかったトラブルは、60を超えています。
この地震で、日本の原発の脆弱性や、防災体制のまずさが暴露され、国際的な信用を失い、国際原子力機関(IAEA)の現地調査を受け入れざるを得なくなりました。
日本海側で、大地震が頻発しています。特に、1983年の日本海中部地震、2004年の中越地震と、北から南へ震源が移動していますが、このパターンは150年前に、安政東海地震が起きたときのパターンにそっくりです。 今回も、何年後かに、中越沖地震震源域の南の内陸で地震が起き、数年のうちに、東海地震が発生する可能性が高くなっています。
想定される東海地震の予想震度はM8以上。中越地震より60倍大きい地震の震源想定域のど真ん中にある浜岡原発が危険です。
さらに、核兵器の開発と、平和利用の原発技術は表裏一体。50年前、日本の核武装を考えた人たちは、原発産業を立ち上げて、裏で核兵器の技術水準が自然と上がっていく仕組みを作ったのです。いつでも、日本が原子力大国から、核大国になれるように。
このために、原発はどんどん造られ、原発の作る深夜電力は余るようになりました。この深夜電力を使わせ、原発政策を維持するために考え出された商品がエコキュート。深夜電力を安く使わせて、エコと誤解させるオール電化住宅を大宣伝しています。
オール電化にして、エコキュートを購入すると、原発を普及させ、日本の核武装に協力することになります。


●ペット医療

獣医学部のある大学付属の動物病院では、人間並みの高度先端医療が可能になっています。
東京都にある日本獣医生命科学大学の動物医療センターを取材し、池本卯典学長にお話を伺いました。
また、獣医師で、全国獣医事協議会事務局長の大橋清彦先生に、ペットの病対象法を、お伺いしました。今回は予防対策編で、病院編は、221号に掲載します。
1日でもペットを長生きさせてやりたい、と考える飼い主も増え、ペットへの高度先端医療の需要が高くなっています。
また、ペットになる動物の種類が多種多様化し、2世帯のうち1世帯にペットがいる時代になりました。
日本獣医生命科学大学の動物医療センターは、内視鏡、MRI、CT、超音波診断装置、ガンの放射線治療装置などの再先端機器をそろえ、ガンの自己免疫療法まで行なっています。人間の最先端高度医療と同じレベルで、全国からペットを連れた飼い主が診察に来ています。
盲導犬や介助犬など、新たに社会に必要とされる動物も増え、獣医師の対象領域は広がり、社会的使命は大きくなっています。しかし、あまりにも多くのことに対応しなればならなくなったのに、人間のような公的保険制度もないため、医師に比べると金銭的なメリットも少なく、獣医師の養成が難しくなっています。盲導犬の治療に、人間の健康保険を適用可能にするなど、理念の転換が必要です。
大橋先生からは、ペットの病対処法を伺っていますが、大橋先生は、ペットを病気にさせないように予防することが第一、と語っています。食事と水を適切なときに過不足なく与え、愛情を持って日常からの健康チェックが大切です。



●モンドセレクション●最高金賞って何? ●寺澤メソッド●暑い時期の健康対策   漢方的な夏の健康法 増淵智子氏に聞く ●中国食品●安全性が高まった ●電磁波●日本も予防策を ●医療現場から●ダシでミネラル・アミノ酸不足を解消 ●女医からのアドバイス●メタボリックシンドローム ●経済解説●ファンドが企業を買う ●消しゴムはんこ●素材に気をつけて ●「安全基金」の考え方(20)ライバルはいらない ●事務所建設●外壁はガルバリウム


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2007年9月号(No.221)

 

月刊誌表紙 ●「たんぱく加水分解物」が主成分の「つくだ煮」

フジッコ「つくだ煮」シリーズは、原材料表示を見ると驚かされます。
「赤しそ ひじき」を例に見ると、最も多い成分は、タンパク加水分解物、次に醤油、砂糖、麦芽糖、還元水あめと続き、「赤しそ」と「ひじき」は、7番目と6番目。
たんぱく加水分解物の主成分は、大豆。大豆に塩酸をかけると、タンパク質がバラバラになってアミノ酸になり、 それをアルカリで中和すると、うまみ調味料のたんぱく加水分解物になります。
豆腐にフジッコを添えて食べると、大豆ばかりを摂ることになり、栄養が偏りかねません。
加工食品の原材料表示は、このつくだ煮シリーズのように、重量の多い順に記載されているので、製品を買う際の重要な判断材料になります。
しかし、そば・うどんなどの「めんつゆ」は、重量に関係なく同じ順番に表示されています。「しょうゆ」「風味原料」「砂糖類」の順に記載するように、農林水産省が平成12年に告示しています。
だから、業者はどんなに本物のダシを減らしても、どんなに砂糖類を多く使って甘くしても問題はなく、表示方法を知らない消費者は誤認させられていました。
しかも、「しょうゆ」の後に、カッコ書きで醸造方法が記載されていますが、醸造方法が「新式醸造」と「アミノ酸液混合」の場合は、いわゆるニセモノ醤油なのに、「醤油」と誤解する表記なのです。
食品と暮らしの安全では、8月22日に告示撤回を農林水産省に要求しました。


●日本の核武装、推進議員が増加

中川発言以来、核武装への日本人の心理的垣根が低くなり、核武装についての議論を望む政治家や国民が増えています。
夏の参院選で、「核保有を含めた国防体制」を訴えた「維新政党・新風」は、総得票数30万票を獲得。6年前の参院選に比べて、17万票も上積みしています。
また、毎日新聞は、選挙のたびなどに立候補者や現職国会議員に対して、「核武装について」の考え方をアンケートしています。食品と暮らしの安全では、公表されている結果を集計し、「核武装の検討を容認する国会議員リスト」を作成しました。
その結果、一度でも核武装の検討を容認した議員は、自民党が衆議院306人中76人の25%、参議院は85人中15人の18%、民主党は衆議院113人中14人の12%、参議院で112人中5人で5%でした。
ほとんどの議員が、「国際情勢によっては検討すべき」を選択していますが、今回の参院選で自民党は、当選37人中9人24%が核武装の検討を容認し、そのうち丸川珠代氏ら4人が、「すぐに検討を始めるべき」を選択しています。
一方、「核開発に反対する会」が正式に発足。だれも知らない所で着々と準備が進む、核武装の実態について、明らかにしていきます。
また、保坂衆議院議員が見た、柏崎刈羽原発の被害の実態を紹介しています。
敷地内や原発建屋内には、隠しきれないほどの爪あとが確認されましたが、臨界事故隠しなど多くの隠ぺい工作をしていた東京電力は、ここでも、地震によって受けた原発の被害の実態を少しでも隠そうとしていました。


●新事務所完成、本物のエコロジー建築とは

これまでお知らせしてきた通り、新事務所が完成。8月中旬に移転しました。

新事務所は、人の健康に悪影響を与えないエコ建築です。常識では考えられないほど強力な耐震構造を採用するなど、工夫を凝らした建築物です。
事務所移転のきっかけは、東海地震による原発震災に備えるため。浜岡原発から、煙が出たら直ぐに遠くまで逃げ出せるように、避難の大きな障害になりかねない荒川を越えた、さいたま市に居を定めました。
そのため、まず耐震性に力を入れています。建物の基本構造は、歪むことの少ないシンプルな直方体で木造総3階建て。頑丈な基礎コンクリートに、17本の5寸柱を使い、強度の高い筋交いをふんだんに使っています。
木材は、国産の無垢材を使い、床はすべてフローリング、断熱材は10cm厚の羊毛で、接着剤を使う合板などを一切使っていません。内側の内壁面は、化学物質を使用していない貝がらしっくいスプレーの貝てきパウダーで仕上げています。断熱性の高いペアガラスを採用し、塩ビの樹脂サッシは使わずに、障子にしています。シックハウスの心配はありません。
外壁と屋根は、耐久性に優れたガルバリウム鋼板でおおいつくしています。
最後に、手が荒れることなく、木目がはっきりするワックス「快手木生活」を内部の無垢材に塗布しました。
また、10年前、有害な化学物質の心配がないエコ建築として建設された、てらさわ小児科の診療所を紹介。本誌連載「医療現場からの警告」でおなじみの寺澤政彦先生の、仙台市にある診療所です。
このエコ診療所にしてから、咳で受診していた子どもが、診療所に入ると咳が止まることもあります。


●「素敵な節約!」出版

「素敵な節約!」が、9月5日に早くも重版!

「素敵な節約!」は、安全基金の総力を挙げて8月25日に出版しましたが、大好評につき2週間足らずで在庫がなくなりました。
「オシャレで無理なく生活できる」をコンセプトに、エコな快適生活の秘訣から、魅惑の商品のホントの話まで、生活のムダを省き、健康にも環境にもよく、しかも簡単、そんな素敵な生活術にあふれています。
簡単に作れる本格たれ、手作りの薬膳ヨーグルトと、化粧水のレシピ、電気・ガス、保険、リフォームなど豊富な内容を、節約の視点から1冊に盛り込みました。
装丁はブルーを基調とした、オシャレでさわやかなデザインです。
発売:三五館 定価:1000円+税

書籍案内



●デジカメ●画素数はどこまで必要? ●電磁波●ミツバチ集団失踪 ●医療現場からの警告●離乳食に果汁はいらない            Q&A●夏風邪に抗生物質は? ●女医からのアドバイス●カルシウムをもっと摂ろう ●経済解説●カネ余りが消える? ●「安全基金」の考え方(21)合理性と意地 ●ペット医療(下)病院編


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2007年10月号(No.222)

 

月刊誌表紙 ●これが「めんつゆ」の実態!

そば・うどんなどの「めんつゆ」は、重量に関係なく「しょうゆ」「風味原料」「砂糖類」の順に記載するように、農林水産省が告示していることを、221号で紹介しました。
222号では、消費者を誤認させる、この表記の問題の詳細と弊害を追いました。
市販のめんつゆが、実際には砂糖やぶどう糖加糖液糖などの糖類を多く使っていても、風味原料よりも表示順が後なので、メーカーは、糖類の使用を実際より少なく見せることができます。
また、伝統的なつゆは、「醤油」と「みりん」を同量使うのですが、みりんは、砂糖類の後に表記しなければならないので、みりんをたくさん使った本格的なめんつゆが、店頭に並びにくくなっています。
さらに、化学調味料は、最後にまとめて書くように農林水産省が指導しているため、大量の化学調味料を使用しためんつゆでも、消費者は見分けることが難しくなっています。
特に、業務用はひどく、醤油は、大豆などのタンパク質を塩酸で分解し、カラメル色素で色付けし、化学調味料で味付けした「新式醸造醤油」で、風味原料も本物ではない「エキス」を使用したものが多く出回っています。
農林水産大臣に抗議の手紙を書き、消費者を誤認させる表示法をやめさせましょう。
また、さまざまな用途で売られている「ダシ」「たれ」「つゆ」は、買い揃える必要がないことを、私たちは213号で明らかにしています。多くの製品が化学調味料を使い、天然の微量栄養素のミネラル分が少ないため、いくら食べても満足できず、食べ過ぎてしまうからです。
続報として、222号は焼肉のたれの正体を明らかにしています。
「甘さ控えめ」と宣伝している牛角の「中辛だれ」は、使われている原材料の上位3種類は、「砂糖、醤油、還元水あめ」。水あめも糖分で、舌で感じる以上に甘さたっぷり。エバラ「やきとりのたれ」も、「砂糖(上白糖、ざらめ)、アミノ酸液、醤油」の順。ヤマサ醤油の「ごまだれ選科」も、「果糖ぶどう糖液糖、砂糖、しょうゆ」です。
ほかに、4製品の焼肉のたれの成分を紹介しています。
糖分たっぷりのたれを使っていると、どんな肉を食べても味が同じように感じられ、味覚がおかしくなります。


●食料自給率40%割れ

農業問題の専門家2人に、自給率低下の原因、今後の見通し、私たちができることについて伺いました。
日本農業新聞論説委員で東京農業大学客員教授の小暮宣文氏は、食料自給率の低下は、裏を返せば輸入食料への依存度の上昇ということで、地球環境が大きく変わろうとしている中、その問題点を指摘しています。
小暮氏が語る食料自給率を向上させるポイントは、食育の普及と、農業の担い手の維持・育成に一刻も早く取り組むことです。
食育は、難しいことではなく、自分たちが食べているものが、なぜ美味しいのか、あるいはなぜまずいのかを、食卓を囲んで、家族が話しあう習慣を養うことです。自分が食べているものを考えることは、生産地の状態を知ることで、生産地のことが理解できれば、世界の食料事情がわかってきます。
家庭で食育を進めるためには、お母さんが食べ物に関心を持ち、食を話題にするだけの知識を持つことがが必要になります。食品と暮らしの安全発行の「食べるな、危険!」などは、テキストとして利用できます。
また、日本の農家の半数以上が65歳を超える高齢者です。10年後の日本の農業は、どうなっているか予測できません。
担い手の維持、育成には、農家の所得補償が必要かもしれません。国民が農業に関心を持ち、農家への所得補償を理解してもらうためにも、食育が大切です。
全国農林漁業団体職員労働組合連合前委員長の岡田新一郎氏は、「日本の農業をだめにしたのは農協」と批判し、「農協革新」の必要性を訴えています。
岡田氏は、地域の特性にあった「安心安全」なブランド農産物の生産が、日本農業の再生には必要と語っています。そのためには、画一的な農政を強いてきた農協の組織改革が実現し、意欲のある農民の自主性が尊重されなければならない、と協調します。
また、農業に意欲のある人が新規参入しやすいように、少々過激かもしれませんが、耕作放棄地の所有者に、「地主に土地を返せ」と言いたい、と持論を展開しています。
「先祖伝来の土地」と言っても、農地解放で得た土地ならば、せいぜい3代か、4代。耕作放棄地として荒れたままにしておくくらいなら、新規参入者が農業を始められるように、強制的に貸与させるべき、と語っています。


●衣類防虫剤はやめよう。乾燥すれば虫は死ぬ

衣替えの季節になり、夏物を押入れにしまう、ご家庭が増えています。しかし、メーカーが「タンスの中に置くだけ」と宣伝する衣類用防虫剤は、便利さの影に危険性が潜んでいます。
安心安全、しかも確実な「食品と暮らしの安全」流、衣類の防虫術を紹介します。
「ムシューダ」は、「防カビ剤配合でカビからも守る!」と宣伝している商品です。しかし、湿気があるところでカビを防ぐことは難しく、1種類の薬剤では毒性が強くなければカビは防げません。
] 衣類につく虫は、ダ二などと同様に乾燥に弱いので、押入れやタンスをしっかり乾燥させれば、衣類に付く虫を寄せ付けず、カビの心配もいりません。
私たちは、米に付くコクゾウ虫を、除湿乾燥機を使って湿度33%にしたコップの中に閉じ込める実験を行いました。コクゾウ虫は、乾燥に強い虫ですが、1日半で死滅しています。
昔から、「虫干し」と言われますが、乾燥すると、虫は干からびないように逃げ出します。良く晴れた日に、風通しの良い場所で虫干しすれば衣類を防虫できます。 
虫干しが難しければ、衣類の収納場所を開け放ち、外出している間に除湿乾燥機で部屋ごと乾燥させましょう。



●中国●富裕層が食品安全を向上させる ●日本の核武装●非核を議論で明確に-藤末健三参議院議員           ●「核開発に反対する会」世話人・望月彰氏に聞く ●牛乳●米で成長ホルモン不使用表示 ●電磁波●欧州で世論動向調査 ●医療現場からの警告●「笑い」が母乳の免疫力アップ            Q&A●とびひの直し方は? ●女医からのアドバイス●更年期を健康に過ごす ●経済解説●「サブプライム」と金融機関 ●「安全基金」の考え方(22)生活の快適さを追求


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2007年11月号(No.223)

 

月刊誌表紙 ●おいしくて、安全なお寿司を

回転寿司の普及などで、安価で気軽にお寿司を楽しめるようになりましたが、「ネタ」「酢飯の酢」「つけ醤油」にそれぞれ問題がありました。
私たちは、寿司店での試食、大手寿司チェーン14社の醤油調査、大手酢醸造メーカーが市販する酢を使った実験などを行い、お寿司を調べました。
安い大手のネタが美味しくないのは、中国で切り身にされ冷凍で日本に輸入されているからでした。
また、高級ネタが安く食べられるのは、養殖モノが多いからで、養殖する過程で大量の抗生物資が使われているため、耐性菌の心配があります。養殖が多い「クロマグロ」「ブリ・ハマチ」「マダイ」「シマアジ」「カンパチ」「ヒラメ」などは避けて、「サンマ」「カツオ」「イカ」「イクラ」「ウニ」や、貝類を選びましょう。
さらに、大手では偽装表示はほとんどなくなりましたが、中小の激安店では「噛み切れないヒラメ」など、値段相応のおかしなネタが、まだ少なくありませんでした。
醤油は、「かっぱ寿司」が、調査した14社中1社だけ合成保存料入りの醤油を提供していました。
「ちよだ鮨」と「元気寿司」は、アメリカで肥満の最大原因と言われる「異性化糖」を添加しています。
異性化糖を使っていなくても、砂糖や水飴などで甘くした醤油加工品や、化学調味料で味付けした「本醸造醤油」もたくさん見つかりました。
また、市販の「すし酢」は甘すぎます。ミツカン「すし酢」の原材料表示をみると、1番多く入っていたのは、異性化糖です。
酢飯を作るときには、「米酢」を買い、書かれているレシピの10分の1に砂糖を控えましょう。


●行列のできるラーメン店でも化学調味料

寿司、カレーとともに、日本の国民食とも言われるラーメン。有名店の「味の秘密」がわかりました。
全国のラーメン店が、店独自の味作りにしのぎを削り、ラーメン好きは、その店独自の美味しさを求めて、遠くから行列してまで食べにやってきます。
しかし、化学調味料をたっぷり使った「行列のできるラーメン店」が4店(一つは閉店)ありました。
行列が絶えない店と有名だった東池袋の「大勝軒(2007年3月閉店)」、日本料理調理人として著名な千葉氏が店主の「ちばき屋」(東葛飾)、濁りのない澄み切ったスープとして知られる「くじら軒」(横浜)、濃厚なとんこつスープの「なんつッ亭」(秦野)の4店。
化学調味料の製造で創業した「味の素(株)」は、宣伝パンフ「オレの味を探せ!」を作っていますが、その中で、「『味の素』の缶を両手に持って入れてたから、『二刀流』なんていわれたりしてたね」(大勝軒の山岸氏)、「『味の素』は大体スプーン1杯、丼に直接入れてます」(なんつッ亭の古谷氏)など、4店主が、化学調味料を大量に使用していること明らかにしていました。
「大勝軒」は、スープ、たれ、チャーシューに使い、「ちばき屋」は、スープ、半熟煮卵に、「くじら軒」はスープとたれ、「なんつッ亭」が、スープとたれに使用していることを詳しく説明しています。
これだけ、化学調味料を使っているラーメンを行列してまで食べる価値があるでしょうか。



●ジャーナリストに聞く●生活を守る取材法 ●中国●命にも格差がある ●日本の核武装を阻止●渡辺寿子氏に聞く ●電磁波●保育園建設に「待った」 ●医療現場からの警告●プールはぜんそくに有害            Q&A●アレルギー児の生活改善法は? ●女医からのアドバイス●台所のスポンジの消毒 ●経済解説●見えない「格差是正」の中身 ●巨大地震●近々、相模湾で? ●「安全基金」の考え方(23)金属も自然 ●ステンレスの効用●事務所建設で多用


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2007年12月号(No.224)

 

月刊誌表紙 ●夢を見せる車―新型ディーゼルで現実へ

モーターショーは、「正夢」を語るクルマと、「夢」だけに終わるクルマの饗宴。今年は、石油の高騰など、エネルギー需要の変化を受けて、エコと環境対応車が会場に目立ちました。
実現性の高い「夢のクルマ」と、現実味のない「夢だけに終わりそうなクルマ」を紹介します。
ペットボトルに入ったススを振って、石原都知事が、「ディーゼル車NO作戦」を始めたのは、1999年。ディーゼルエンジンの排ガスに含まれる、窒素酸化物(NOx)や、微粒子状物質(PM)などが問題視され、現在、日本メーカーは、軽油を燃料にするディーゼル乗用車を国内向けに販売していません。
けれども、軽油は、ガソリンと比較すると燃費が30%前後よく、割安で石油の消費が少なくてすみます。
ヨーロッパでは、触媒を使ってディーゼルの排ガスをきれいにする技術が普及し、今では、ヨーロッパの新車の50%以上がディーゼル車です。
日本は、硫黄分の多い中東からの原油が中心なため、フィルターが目詰まりを起こし、エンジンの能力が著しく落ちるため、ヨーロッパのようには行きませんでした。
しかし、昨年、メルセデス・ベンツ社が、日本の厳しい排気ガス規制をクリアするディーゼル車種の販売を開始。 モーターショーでは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのそれぞれの長所を兼ね備えた「DIESOOTTO(ディゾット)エンジン」を発表しました。
また、ホンダが、ヨーロッパの規制値の50分の1程度しかススを出さないディーゼルエンジンの製造に成功し、2009年にディーゼル車の発売を予定しています。
モーターショーに出品された、夢のエコカーの実現の可能性も探りました。
もしかしたら、と思わせたのは、マツダの「プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」。水素でもガソリンでも稼動するロータリーエンジンに、発電用の「ハイブリットシステム」を組み込み、同型のクルマと比較すると、市街地走行で74%も燃費が良くなっています。製造時の高額なコストさえクリアできれば、実現可能性のあるクルマです。
日産とホンダは、燃料電池車を提案していましたが、燃料電池車は35年前から夢が語られ続けながら、未だに実用化されていません。今後も夢のまま終わる可能性が高いようです。
一部の公的機関などで使用されている電気自動車も、メーカーはエコと宣伝していますが、石油を燃やして、そのままエネルギーを取り出したときの37%しかエネルギーとして使えないので、ロスが大きく、エネルギー問題の解決には少しも役立ちません。
水素自動車などの開発も必要ですが、今、使えるエネルギーと技術で、排気をきれいにし省エネを図っていくことが大切です。


●柏崎刈羽原発は今

私たちは、2007年10月27日に柏崎刈羽原発の惨状を取材に行きました。現地ルポを中心に原発の危険性と問題点をあらためて検証します。
中越沖地震から、3ヵ月以上が過ぎ、被害の実態を隠ぺいするかのように、東京電力は急ピッチで修復作業を進めていましたが、現地入りして原発を目の当たりにすると、その被害の大きさは想像以上でした。
地震発生2秒後に、揺れの小さな縦波を感じて、原子炉内では、核分裂を抑える制御棒が燃料棒の間に入りました。このために、爆発しないで済みましたが、復旧作業時点で、制御棒が抜けなくなっていました。
「入って爆発しなかったのだから、いいじゃないか」と、東電側は言いますが、抜けなくなったということは、縦波後に到達した本震の横波で、制御棒や燃料棒がかなりの衝撃を受けた、ということです。制御棒が引っかかったか、燃料棒がゆがんだ可能性が高いでしょう。
しかし、東電は原子炉内部で起こった異常の原因を軽視し、傷だらけになった柏崎刈羽原発の再開を急いでいます。
原因を究明しなければ、東海地震の想定震源域の真ん中にある浜岡原発をはじめ、今後の巨大地震で各地の原発にどれだけの被害が出るか、全く予測できません。浜岡原発の間近で発生した場合、縦波と横波に同時に襲われる危険性が高く、制御棒が働く時間的余地はほとんどありません。
また、原発停止でこの夏わかったことや、原発事故が周辺諸外国で起こったときのリスクなど紹介しています。
中越沖地震で、原発の電力821万キロワットが供給できなくなりましたが、国や電力会社が盛んにあおった電力の供給不足による大停電は起こりませんでした。5年前の原発データ改ざん事件のときは、今年の倍以上の1730万キロワットも送電がストップしましたが、パニックや停電は起こりませんでした。
一部マスコミも、送電ストップの恐怖を報道しましたが、実際のところ、原発を止めても、国民の生活に支障は起こらない、ということが証明されました。
さらに、カロリーベースでの日本の食料自給率は40%を切り、アメリカや中国などからの輸入食料に頼っています。原発大国アメリカ、核保有国中国で、大規模な原発事故が発生したら、いったい日本はどうなるのでしょうか。
アメリカや中国からの食料輸入ができなくなれば、日本は、未曾有の食料危機に襲われる心配があります。
特に、食料偽装問題の多発した中国は、職業的モラルの問題などで原発や核管理に不安があり、一度事故が起きれば、強い偏西風にのって、日本にも放射能が降りそそぎます。



●浄水器の訪問販売●だまされない方法 ●ペット●食事と命を考える ●電磁波●甘すぎる日本の磁場規制 ●医療現場からの警告●耐性菌の脅威            Q&A●帯状疱疹とは? ●女医からのアドバイス●大腿頚部骨折に気をつけて ●経済解説●マネーゲームのあおり ●「安全基金」の考え方(24) 時代のテーマを読む ●日本の核武装を阻止●六ヶ所村再処理工場


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