代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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「ないことにする」のはやめよう 安全基金の活動と考え方(87)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 「尖閣列島に領土問題はない」が、日本政府の立場です。 しかし、中国は自分の領土だと主張し、連日のように領海侵犯して、レーダーを艦船やヘリコプターに照射しました。 こんな状況になったのに、それでも「領土問題はない」と言い続けるより、 日中の主張に違いがあることを認めて、国際司法裁判所に提訴し、棚上げしてしまうべきです。  都合の悪いことはないことにするのが、日本の癖になっているように感じます。
 原発も同様です。
原発が爆発すると国家予算の2倍を超える被害が出るという報告書を、1960年に日本原子力産業会議が出しています。 事故が起こると大変なことになるのはわかっていたのに、事故への対策は原発推進に邪魔なので、事故は起きないことにするようになりました。
 1979年にスリーマイル島原発事故が起きると、メルトダウンしていないことにして原発を推進。メルトダウンが判明したのは10年ぐらい後です。 1986年にチェルノブイリ原発事故が起きると、ソ連製だから事故が起きたので、日本の原発は大丈夫、とされました。
 2007年に中越沖地震によって柏崎刈羽原発で火災事故が起きたときは、大地震でも緊急停止できたので、原発の安全性は証明された、と言われました。
こうして、日本の原発では大事故が起きないとされるようになったとき、世界初の連続爆発事故が起きたのです。
 そして今、事故の影響はもうなくなったことにしよう、とされつつあります。
2011年4月28日に、「食べて応援しよう!」と農林水産大臣と消費者担当大臣がメッセージを出したのが最初です。 危険な福島産農産物から消費者を守るべき消費者庁は、食べさせようとする農水省と一緒にキャンペーンしました。
2011年12月には、1〜3号機の原子炉が冷温停止状態を達成したとして、野田首相が「収束宣言」を出しました。 今年に入ると、2030年代に原発の稼働ゼロを目指すとした民主党政権の方針をゼロベースで見直すと、安倍首相が1月30日に答弁しました。 安倍政権は、もう原発推進を言い始めたのです。
 放射能汚染も同様です。福島県は2月13日、事故当時18歳以下だった4万人の調査で、甲状腺ガンが3例見つかったが、「被曝の影響とは考えにくい」と発表しました。
 放射能による障害は時間がたって生じるので、チェルノブイリでは4〜5年後に甲状腺ガンが増えました。 つまり、ガンが出始める前に安全宣言を出しておき、時間がたつと被曝線量がわからなくなるので、ガンは発生しないことにしようとしているのです。
 食品の低レベル放射能汚染で痛みが出ることを、私はウクライナで見つけましたが、マスコミは一行も報道しません。 「あるものはある」という事実に立脚して対策を立てないと、将来、福島で放射能による犠牲者が出ます。


2013年3月1日発行 No.287より

安全基金の活動と考え方(88)「人工放射能は人体影響が大きい」

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