代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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「日本人の遺伝子を守る心構えを」 安全基金の活動と考え方(68)

 原発事故が起きてから、日本の専門家がおかしくなっていたことが、誰の目にも明らかになりました。 事故は小さいし、放射能は100mSvまでは危なくないし、放射能汚染のレベルは低いと説明を続けました。 マスコミに登場した専門家は、「最悪ではない」「心配ない」「いま出回っているものは大丈夫」と繰り返しました。
 そうした状況の中で、「セシウム牛」は起こるべくして起こったといえます。福島の野菜が安全なら、福島の草を農家が牛に食べさせるのは当たり前だからです。 まだ隠されていることだらけだと思っていますが、完全に忘れ去られているのが、子孫への遺伝的影響です。
 先月号で、吉田幸弘・東京都立立川短期大学名誉教授の見解をお知らせしました。 日本人の遺伝子を大切に守って将来につないでいくことが大切だという話は、1973年に合成殺菌剤AF2に遺伝毒性が見つかって追放運動が全国的に盛り上がったときには、 すべての遺伝学者が語っていたことです。
 生物の基本行動は、遺伝子を次の世代に伝えるということで成り立っています。 人類は、放射能や化学物質を現代文明に持ち込んだので、遺伝子に傷をつけないで子孫に渡すという新たな命題を抱えこんでいて、これは現代人の義務といえます。 ところが遺伝の専門家にも、その認識がまったくなくなっていたのです。
 遺伝学の主流が遺伝子工学になって、古典遺伝学や集団遺伝学をまったく知らない遺伝学者が増え、子孫に伝わる遺伝子のことが、すっかり忘れ去られたときに、原発事故が起こりました。 テレビに出てくる放射線の専門家は、年齢から見て、子孫に遺伝病や弱有害遺伝子を伝えてしまう危険を、少しは知っている世代です。 それなのに遺伝のことをまったく語らないのは、単に研究予算がほしいからなのかもしれません。
 理由はともかく、子孫に害が加わることを知っている専門家が、黙認していることは、子孫に対する傷害罪といえます。 これから常識にしていかねばならないことは、放射線が少なくても、少ないなりに遺伝的影響が出ることです。
 ガンや奇形は、多くの体細胞がかかわっていて、仕組みが多段階なので、ここまでなら影響が見られないという「閾いき値ち」があります。 ところが、精子と卵子に入っている遺伝子の遺伝情報は、極微量の放射線でも狂わせることができるのです。
 だから、これから子どもをつくる若い人には、どんなに微量でも放射線は危険だと認識してもらう必要があります。 そして、できる限り放射能を避けるように、個人も国も対策を進めねばならないのです。
 「暫定基準以下の放射能は安全」と、政府・マスコミ・専門家が大合唱しています。 被ばくした本人は、これでもいいのですが、子孫に危害を加える政策は、犯罪です。
 放射能と人間は、共存できません。

食品と暮らしの安全 代表 小若順一
2011年8月1日発行 No.268より

安全基金の活動と考え方(69)「子どもを守るために」


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