代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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「脱官僚には時間がかかる」 安全基金の活動と考え方(47)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 NHKドラマ「白州次郎」には、70年ほど前に「軍部独裁」によって太平洋戦争に突入したことが描かれていました。 それと同じように、この数十年は「官僚独裁」の政策だったと思います。 官僚独裁体制が担いだ自民党政権を、国民はずっと支持してきたのです。  麻生首相があまりにも暗愚なのに、「我々には政権担当能力があります」と言ったのに反発して、やっと政権が交代。 それにしても、自民党政権は長かった。私は、学生時代に「公害」をクラブ活動で取り上げてからずっと、この道一筋ですが、まもなく60歳です。 その間、何かしようと思うたびに、いつも業界の利益を代表する自民党と、それを裏で支える官僚に立ちふさがれて苦労したものです。 民主党は、私などとは比べものにならないほど官僚から嫌がらせを受けているので、「官僚から政治を取り戻す」ことに本気で取り組むでしょう。 とは言え、官僚に仕事をしてもらわないと役所が動かないのも事実です。 旧・厚生省には、弱者のためにと志して入った官僚も少なくありませんでした。 けれども、彼らが志どおりの仕事をした時点で、官僚としての将来はふさがれました。 そんな苦労をした良心的な官僚が、志どおりに活躍してくれるような役所にしていけば、役所は確実によくなります。
 1970年代は、消費者運動にパワーと新鮮さがありました。有効だった「公開質問状」を企業に出し、 回答を100人規模の集会で発表しながら、担当官庁に行って官僚を追及していけば、優秀な官僚はそれをバネにして、問題を片付けてくれたものです。 業界を擁護したい自民党が苦々しく思っても、「安全性」の御旗には勝てません。 こうして、合成着色料の赤色2号、赤色104号、合成甘味料のサッカリン、パンの添加物・臭素酸カリウム、麺質改良剤のプロピレングリコール(PG)の封じ込めや規制に成功しました。
 ところが80年代になると、消費者運動のパワーが落ち、新鮮さも失われて、成果が上がりにくくなります。 そこで私は、官僚・自民党の壁を飛び越えるのを、運動スタイルにしました。 ポストハーベスト農薬に取り組んだときには、現地取材をしてビデオ『ポストハーベスト農薬汚染』を制作して、大反響を起こして、官僚の壁を一挙に飛び越えたのです。 それが、1990年でした。ベストセラー『食べるな、危険!』で、さまざまな安全性の問題を一挙に官僚の壁を飛び越えて前進させたのは2002年です。
 こうして、時代と状況に合わせた手段で官僚の壁を飛び越えて、私たちは成果を挙げてきました。 民主党政権は、私の期待以上に脱官僚化を頑張っています。しかし、暮らしやすくて安心できる社会が、すぐに実現するわけはありません。 脱官僚政策に関してだけは、民主党を温かく見守りたいと考えています。

2009年11月1日発行 No.247より

安全基金の活動と考え方(48)「「入っていない」がわからない添加物表示」

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