代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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「真珠貝にエサを与える中国」 安全基金の活動と考え方(30)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 汚染のひどい大阪・道頓堀川を真珠貝の力できれいにしようという計画が2002年 に報道されました。
 水底にたまっているヘドロを、真珠貝(イケチョウガイ)を入れて浄化しながら、真珠を得ようというプロジェクトで、 現在も、NPO法人「大阪・水かいどう808」が、真珠貝1匹に市民から7000円を出してもらい、複数の川に貝を入れて4年間預かり、浄化する運動を行っています。
 私も、汚い池で真珠貝を養殖すれば、水を少しはきれいにできるという感覚で、淡水パールを買い付けることにし、スタッフの青木を中国の上海から90kmほど北にある「珍珠城」へ行かせました。  買い付けが進むと、だんだん業者と仲が良くなり、何でも話してくれるようになります。 そして、「真珠は湖を汚していると、業者が言う」と、思ってもいなかった報告があったのです。
 珍珠城は、多数の業者による淡水パールの大展示即売場のようなドームで、今回、主に買った業者は車で1〜2時間離れたところで淡水真珠を生産し、 それを珍珠城の裏の加工場へ持ってきて、ネックレスやブレスレットを作っていました。
 この地域にはたくさん池があり、珍珠城の裏も、斜め前も池で、やはり真珠が養殖されていました。その池は、どこも水が汚いのです。 極めつけが10kmほど離れたところにある「太湖」で、アオコの繁殖がものすごく、6年前、遊覧船に乗ったときは、悪臭で気分が悪くなりました。 珍珠城のあたりも、急速に近代化が進み、池を埋めて、4〜5階建ての住宅だらけになっています。もちろん、住宅に水道はついていますが、 なぜかこの汚い池で洗濯をしている人がいるのが、中国のわけのわからないところです。 そういう池に、カモの糞を発酵させたものを、貝のエサとして与えているというのです。
 富栄養化した池に有機物を入れれば、夏に水は腐るでしょうから、どうして真珠貝は何年も生きていけるのか、疑問は残ります。 しかし当人たちが言うのですから、真珠養殖が池を汚していることは確実です。
 日本の貝養殖はエサをやりませんし、蘇州の水は、すでに富栄養化しているので、エサなど与えるはずはないと思ったのが間違いで、残念ながら蘇州の淡水パールは、 連載28回で報告したような環境保護型ではありませんでした。
 宝飾品の金は、鉱石1トンの中に5g、プラチナは3g、銀は300g程度含まれるだけなので、鉱山による環境破壊のレベルから見たら、レベルが低いのかもしれません。 しかし、悪いもの同士の優劣を比較するには、私の知識が不足しすぎているので、今は考えをまとめられません。
 ともかく、淡水パールを買い付けてしまったので、次号から販売を始めます。何回も買い付けに行くことができれば、詳しいことがわかるので、 またいつか淡水パールの環境評価をご報告したいと思います。


2008年6月1日発行 No.230より

安全基金の活動と考え方(31)「公私混同をするのだ!」

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