代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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「マスコミが苦手なテーマを掘り下げる」 安全基金の活動と考え方(25)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一

 現地に行き、現場を見て取材し,報道する、これがジャーナリストの鉄則です。
 しかし、消費者運動はこんなことを常に行うことはできません。
 問題があることを知るのは新聞やテレビがほとんどですし、新聞記者は取材の訓練を受けて仕事をしていますが、消費者運動家は訓練を受けていないので取材するのがヘタだからです。
 したがって私は、できるだけマスコミと同じ土俵で仕事をしないようにしています。  ポストハーベスト農薬のように、こちらが先行して道を切り開いたら、大問題になったときは、ひたすら突き進むしかありませんが、このようなケースは例外です。
 さて、10年ほど前から多くのマスコミが、生活の安全性を継続的に取材するようになって、安全性の分野で私たちと競合するケースが増えました。もちろん、先を越されるのが普通ですが、このまま私たちが埋没し続けるとは考えてはいません。  マスコミが苦手な分野でテーマを掘り起こし、それを深く追及することを継続して、ときどき成果を上げていれば、団体として存在価値を示せると考えています。
 その典型例が、掃除機の汚い排気です。この問題に取り組んだ動機は、私が小さいころから掃除機が苦手で大嫌いだったこと。もともと「怨念」があったので、チリ測定器を使用して国産掃除機の問題点を次々と明らかにしました。
 ところが、大手家電メーカーの広告を気にするマスコミは取り上げるのに慎重で、テレビは一度も取り上げていません。  フリーのジャーナリストは自由に取材できるように見えるかもしれませんが、発表できる場がないので、取材しません。  だから、私たちの独壇場ということになりますが、残念ながら力不足は否めません。  それでも、スポンサーを気にしなくてすむという特徴を生かしてアイデアを絞り出し、報道していくことができれば、存在価値はあると思います。  これに、どんな問題にも内在している一般法則を見つけて情報を提供すれば、さらに存在価値は高まります。  電気製品も食品も薬品も、社会とかかわって存在しているので、内在している問題点には共通性があります。共通点の中から身近な生活に直結する「何か」を見つければ、影響力が高まります。  そこが難しい点で、掃除機の場合は、排気が臭い、のどがおかしくなるというところから掘り下げて、ぜんそくやハウスダストアレルギーの半数近くの人が、排気のきれいな掃除機を使うと症状が軽くなる、というところまで突き止めました。  もう少し先に、どんな一般法則が潜んでいるのか、そこに到達できれば、一挙にこの問題は広まる可能性があります。
 ともかく、マスコミの何倍も時間をかけて取り組んでいるのですから、ときに心を静かにして、アイデアを浮かぶのを待てば、新たな視点が見つかり、次の可能性が開かれると思っています。


2008年1月1日発行 No.225より

安全基金の活動と考え方(26)「企業との距離」

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