代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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「時代のテーマを読む」 安全基金の活動と考え方(24)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一

 社会が必要としている取り組むべきテーマは無数にあります。その中から興味があって好きなテーマを選んで取り組むのが市民運動の基本です。
 しかし、それは1人で取り組む場合で、有給スタッフを2人以上抱えた団体は、そうもいきません。好き嫌いにかかわらず、時代の中心的な話題にもかかわっていかないと、スタッフを維持できません。  ところが、中心的な話題は次々と変わっていくので、それを予測しながら資料を調べ、取材して、積極的に取り組んでいかないと、団体はジリ貧になり、衰退していくことになります。
 現在の大きな話題の1つは「偽装」で、2年前のマンションの耐震設計偽装から食品に分野が移ったものです。  食品の偽装事件は、特徴が2つあります。  内部告発に端を発していることと、農林水産省が摘発していることです。  厚生労働省の食品衛生監視員のレベルが下がり、偽装事件の誘引になっていることは、本年3月(215号)でお知らせしました。摘発するには、立ち入り権限を持ち、業務停止命令を出せる厚労省が有利なのです。  そういう権限を持たず、表示違反した企業名を公表するだけの農水省が頑張っているのが現状です。
 この流れが変わるのは、国税庁の税務大学校のような施設を厚労省が持ち、企業の食品衛生を監視できる人材の育成が始まってからでしょう。  ですから、食品分野では農水省の天下がしばらくは続き、市民団体は脇役の役割しか果たせないと思います。  ただし、「偽装」の話題に、建築用建材が加わると考えています。「ニチアス」と「東洋ゴム」が建材の耐火性能を偽装して、審査をパスさせていたわけですが、ほかにも、このような建材メーカーの偽装が次々と発覚すると予想するからです。
 その理由は、日本酒の表彰制度にあります。新酒鑑評会は、市販されている酒ではなく、特別に作った酒を出品します。そして、金賞を受賞したことを宣伝し、「金賞受賞蔵」などと称して、その受賞酒とはほとんど関係ない酒を販売します。  これと同じ構図で、建材の「偽装」は発覚しました。ですから、これからも建材分野で偽装発覚が続くと思われます。  偽装が発覚したときの悪い対応の典型例が、学校給食で起こりました。  これまで何年も耐火性能が悪いことを知らずに学校給食を作ってきたのに、偽装がわかると、調理を取りやめて、生徒に冷たいおにぎりを食べさせたのです。出火しなければ問題は起こらないのですから、これまでより火に注意しながら調理すればいいということがわからないのです。
 このような対応能力のなさに対しても、今後は批判しようと考えています。  市民団体が偽装を見つけることは難しいのですが、偽装事件が起こった場合の対応方法に関しては、私たちにも発言の機会があると考えています。


2007年12月1日発行 No.224より

安全基金の活動と考え方(25)「マスコミが苦手なテーマを掘り下げる」

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