代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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政治と違う問題提起型の市民運動 安全基金の活動と考え方(2)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


「安全基金は有名で力があるので、○○という有害物質を禁止してください」

こういう投書をいただくと、私たちは「市民団体」なのに、「政党」や「政治団体」と混同されていると感じます。市民団体は行政に対して何も力を持っていないからです。
国の行政に権力を行使できる政治団体と、私たちのような問題提起型の市民団体との違いが語られることはありません。 また、政治と関係せざるを得ない住民運動では、市民運動が発展していくと政治運動になっていくと考えている運動家もいます。 したがって一般の人が誤解するのは仕方ないともいえます。

市民運動は幅が広いので、私たちが行っている消費者運動や環境保護運動にしぼって、政治運動との違いを述べてみます。 行政は、市民団体が申し入れに来ると、聞くしかないのでとりあえず意見を聞きます。 しかし、実際は、施策を左右されたくないと考えながら聞いているのが普通です。 政治団体への対応は違います。議会で質問されると、答えなければならないので、行政は必死で対応策を考えながら聞かざるをえません。これが決定的な違いです。

では、行政を動かせない市民団体は、社会的な存在意義がないのでしょうか。
そんなこともないのです。政治が苦手なのは、「問題提起」です。問題が明るみに出ると、それで不利になる業界が必ず出てきます。その業界が、次の選挙で相手側についたら、政治家や政治団体にとっては大変な脅威になります。
例えば、私たちの今年の重要なテーマは、「化学調味料」と「たん白加水分解物」ですが、政治家がこれを真正面から批判できるでしょうか。 これらの製造業者や、使用している食品メーカーがこぞって相手候補を応援したら、当選できる政治家はあまりいないでしょう。 大手食品メーカーのほとんどが、これらの調味料を用いていて、その食品をそこら中の食品店で売っているので、相手候補はどんな選挙活動でもできるようになるからです。 選挙での仕返しが怖いので、政治家は現状を真っ先には批判できません。思い切った問題提起ができないのが政治なのです。
その点、市民団体は選挙がないので、法律違反の可能性がないことについても思い切った問題提起ができます。その指摘が広く社会に受け入れられ、大きな支持が得られれば、政治も行政も取り上げ、解決策が図られることになります。

こういうことを心得て、“問題提起型”の市民団体に徹してきたのが「安全基金」です。 行政を直接には動かせないと考えているから、申し入れに行くのはアピールするときだけ。そんな時間があったら、自分たちをリフレッシュする方が生産的です。 私たちは禁止されるまで問題を追及しないのが普通で、社会が認知したら、私たちの役割は終わり。そこから先は、国民の意識レベルで解決策が決まると考えています。

次回は、署名運動をしない理由を書きます。


2006年2月1日発行 No.202より

安全基金の活動と考え方(3)「署名運動をしない理由」

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