代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
ホームページでも順々にアップしていきます。お楽しみに!
    >>最新   >>バックナンバー
clear
迷惑を他県に押し付ける福島県知事 安全基金の活動と考え方(153)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 3月7日、NHKは「震災8年・内堀知事インタビュー」で、廃炉の最難関となっている燃料デブリは取り出して、県外で処分することを知事が求めた、と放送しました。

 核燃料が溶けて落ちたのが、燃料デブリ。
 溶けていない使用済み核燃料は、原発敷地内のプールで貯蔵されています。どの原発も満杯に近いので、他県に持ち出して処理することになっていますが、受け入れを表明した県はありません。

 燃料デブリは使用済み核燃料より桁違いに危険性が高い物質です。これを他県に押し付けると、内堀雅雄知事は主張したのです。
 原発事故で日本中に多大な被害を与えた自治体、という認識がないのでしょう。

 1970年代に、私は消費者団体を代表して、電気料金値上げ反対の集会に出ていました。
 「世界一高い電気料金をまだ上げるのか」というのが、消費者側の言い分でした。
 電気料金を高くして都市住民からお金を巻き上げた原発利権族は、莫大なお金をばらまいて原発を建設したのです。

 「事故が起きる確率は天文学的に少ない」と国が言っていたら、1979年にスリーマイル島原発事故が起きました。
 「大事故は起こらない」と国が開き直ると、1986年にチェルノブイリ原発事故が発生。
 その後、佐藤栄佐久・福島県知事が原発の欠陥を何度も明らかにし、原発反対派は大事故の危険性を言い続けました。
 事故が起きたら帰れる故郷がなくなると、原発のある大熊町や双葉町の住民は数100回以上も聞いていたのです。

 ですから多額のお金を受け取った大熊町と双葉町には大きな責任があります。
 受益者だった2町の住民は、「帰る権利」を隣町と同じようには主張できません。
 避難指示が一部解除される予定の大熊町について、「帰れるエリアがあるんだ、ということを町民の方に実感していただくことが重要」と、知事は話しました。
 大熊町に造られた焼却施設のバグフィルターで取れるのは0.1ミクロン(1000分の1o)まで。
それ以下のチリは放出されているので、町に帰ると放射能を吸い込みます。
 チリをすべて取り除く電気集塵機を設置しないで放射能を拡散させている知事が、住民を危険な町に戻すのは、殺人に匹敵する行為です。
 知事が風評被害を嘆くのは、詐欺師が毒物を売ろうとするようなもの。
 周辺自治体は、汚染が減ったのに住民が戻らないので困っています。テレビで大熊町の住民が「帰りたい」と言いましたが、実際に戻って住む住民は極くわずかです。

 ここから放射能が飛び散って汚染したのですから、「全国民に迷惑をかけて申しわけない」とお詫びするのが、まともな感覚をもつ行政のすること。
 原発の最大の受益者だった2町は、全国に迷惑をかけたお詫びとして、放射性廃棄物を引き取るための巨大施設を造るべきです。
 除染は必要なくなるので、浮いたお金で、避難先の住民の生活を向上させます。
 このパッケージ政策なら、税金や電気料金を投入しても、消えた町が潤っても、国民は納得するでしょう。


2019年4月号No360より


福島県知事宛てに『風評被害に関する要望書』を提出しました(2019/3/27) >>要望書(JPG 272KB)

安全基金の活動と考え方(154)『伝統医療の復活を』

>>月刊誌バックナンバーへ
 
>>組織案内へ
 
トップへ 先頭へ
 サイトマップ  |  よくいただくご質問  |  プライバシーポリシー  |  お問い合わせ 

©NPO法人食品と暮らしの安全基金