代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
ホームページでも順々にアップしていきます。お楽しみに!
    >>最新   >>バックナンバー
clear
泊原発で北海道消滅 安全基金の活動と考え方(147)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 北海道の胆振地方を震源とする9月6日の大地震で、北海道の全発電所が停止し、 全世帯が停電するブラックアウトが、日本で初めて起きました。

 北海道の電力需要310万KWの半分ほどを占める苫東厚真火力発電所の2号機、4号機が緊急停止したときは、 自動的に一部の地域を強制的に停電させて、電力の需要を落とし、うまく対応できました。  それから17分後、1号機が停止すると、需要を落とすのではなく、知内、伊達、奈井江の発電所を自動停止させた、と説明されています。

 「泊原発が動いていれば、苫東厚真をフル稼働させていないので、ブラックアウトは起きなかった」という意見がマスコミに。
 苫東厚真は3機合計で165万kWなのに、泊原発は3機合計207万kWですから、数字上はそのとおりです。
 しかし、地震直後から、北海道電力の対応能力と技術力が信じられないほど低いことが問題になっていたので、 泊原発が動いていたら高い確率で北海道が消滅する可能性がありました。「泊原発が動いていれば」というのは大バカ者の意見です。
 原発は停止中でも、使用中の核燃料があれば、地域を消滅させる危険を持っています。  泊原発は、原子炉から核燃料を抜いて燃料プールに入れ、冷却していました。外部電源を喪失すると、 非常用ディーゼル発電機を起動させたので、何事も起きませんでした。
 しかし、燃料プールや配管が地震で壊れて、水が抜けたり、冷却が止まって水が蒸発してなくなると、 核燃料が過熱してメルトダウンし、核爆発して、北海道に人が住めなくなる危険がありました。

 「絶対に大事故は起きない」と言って原発を推進してきたのに、福島で大事故が起きたとき、推進派は口を揃えて責任逃れに終始しました。 昔の武士だったら責任をとって何百人も切腹するような大事故ですから、東電や官僚の責任者を100人ぐらい無期懲役にすべきですが、起訴されたのは数人だけ。  原発事故が起きたときに責任を追及される人を多くして、重い刑罰を科す制度に改める必要があります。
 今回は、原発がブラックアウトに耐えられるか、という課題が出てきました。
 電力需要が北海道と同レベルの北陸と四国で、稼働が認められた高浜原発3・4号機、大飯原発3・4号機、伊方原発3号機が、 ブラックアウトに耐えられるかどうか、これが第1の重要課題です。

 今回の地震で、苫東厚真火力発電所では、ボイラー配管が損傷し、タービンで火災が発生しました。
 原発も発電部分のボイラー配管やタービンが損傷すれば、緊急停止します。そうなると、地域の電源が遮断され、 外部電源がなくなることが起こったので、そのときメルトダウンを防ぐ複数の手段を持っているのかどうか、これが第2の課題です。
 止まっている原発が多数ある北陸で、原発が緊急停止して地域がブラックアウト状態になったとき、燃料プールが損傷を起こさず、冷却を続けられるかが、第3の課題です。

2018年10月号No354より

安全基金の活動と考え方(148)『階段の上り下りで骨を丈夫に』

>>月刊誌バックナンバーへ
 
>>組織案内へ
 
トップへ 先頭へ
 サイトマップ  |  よくいただくご質問  |  プライバシーポリシー  |  お問い合わせ 

©NPO法人食品と暮らしの安全基金