代表小若順一が月刊誌に連載していた「安全基金の活動と考え方」です。
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渡辺文学さんを見習って頑張る 安全基金の活動と考え方(120)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 日本のタバコ追放運動で最も活躍しているのは、この30年間ずっと渡辺文学さん。これを否定する運動家はいません。
 文学さんが活動拠点としている「タバコ問題情報センター」が、この11月で設立30年を迎えました。文学さん、おめでとうございます。

 「食品と暮らしの安全基金」は「日本子孫基金」という名前で、1984年2月に「公害問題研究会」に机を借りてスタートしました。その事務局長だったのが、文学さんです。
 私の原点は、産業能率短期大学のクラブ活動「経営研究会」でテーマに公害を取り上げたこと。翌年「公害研究会」を設立してからは、このあたりの道一筋。 だから公害でも、文学さんは大先輩です。
 出会ったころの文学さんはヘビースモーカーでした。それが、嫌煙権運動にかかわってからタバコを止め、そこからの反タバコは、目をみはるばかりでした。 もし文学さんがいなかったら、今でも日本は、タバコの煙に悩まされる社会だったことでしょう。
 文学さんの運動で目立つのは、攻撃力がすごいこと。1980年ごろはタバコの全盛期ですから、ターゲットはいくらでもあり、それを次々と落としていったのです。
当時の常識でいうと、そこまでやるか、というところまで、いつも追い込みます。
 こう書くと、きつい人のように思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。 タバコ嫌いの人を、すべて仲間にして、とても大切にします。タバコ以外では決して敵を作らないのが文学さんの特徴です。
 普通は、運動家仲間の間でも、派閥やグループがあって、敵より遠ざけたりするものですが、それがないのです。常人には、とても真似できません。
 欠点は、タバコのことしか語らないことと、酒の飲み方がガサツなこと。美酒を用意しているのに、コップに注いで、グーッと飲み干すのです。
だから、文学さんを迎えるときは、その前にまずかった酒を残しておき、2杯目からはそれにすり替えます。 でも、文学さんは一切気にせず、タバコ問題を語りながら、ときどきグイッ、グーッと飲み干していきます。
 美酒だけは許せないこともあるのですが、あのアイデアを出す力、それをアピールする力、立ちはだかる敵を払いのけ、 追いつめていく力、それを継続する力は、改めて真似しようと思いました。

 安全基金が世界一なのは、ミネラルが不足した市販食品の実測データを持っていることと、 低レベル食品汚染がウクライナ人の健康を損ねていることを見つけ、多数の人を治して実証していることです。
 来年は、文学さんを真似してアイデアを出し、社会にアピールしながら、社会を変えるよう頑張ることにしました。

 ミネラルは、多くの人が概ね足りているという栄養学者の “常識”と、栄養計算の間違い、 放射能汚染の人体影響はほとんどないという放射線影響学の “常識”を正しながら、正しい情報を普及させて、被害者を見つけて助け出す社会にしていこうと思います。

2015年12月1日発行 No.320より

安全基金の活動と考え方(121)『有機農業は放射能汚染を受けやすい』

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