代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
ホームページでも順々にアップしていきます。お楽しみに!
    >>最新   >>バックナンバー
clear
甲状腺ガンの子は127人に 安全基金の活動と考え方(114)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 福島県では、今年1月から3月末までに、新たに16人の子が甲状腺ガンと確定診断されました。
検査対象は原発事故当時18歳以下だった38万5千人。甲状腺ガンの手術を受けてガンと確定した子は103人。手術待ちも含めて、甲状腺ガンの子は127人になっています。
原発事故の前は、子どもが甲状腺ガンにかかることは年に1人もないのが普通でした。
 県全体で何年かに1人しか発生しなかったのに、事故後は5年で、村で数人、市では十数人から数十人も甲状腺ガンが発生したのですから、 その原因が原発事故であることは疑う余地がありません。
 甲状腺ガンの多発が見つかった1巡目の検査では、「過剰診断で甲状腺ガンの疑いを多数発見しただけ」と検討委員会の専門家は言いました。
2巡目の検査に入ってからも甲状腺ガンが見つかり続けると、 検討会部会長の清水一雄日本医科大名誉教授は「最終的に放射線の影響があるかどうか判断するには、最低でも10年はかかる」と、判断を先送りしました。
5月18日の検討会では、2巡目だけで、疑いも含めて甲状腺ガンの子は15人になりました。
 このうち14人は、1巡目の検査では異常がなかった子なので、普通ならここで原発事故が原因と確定するのですが、 検討委の星北斗座長(福島県医師会副会長)は「現時点で議論する段階にない」とした上で「放射線影響は考えにくい」と言いました。
 その理由は、チェルノブイリ原発事故後に甲状腺ガンが多発した乳幼児に、福島県では発生していないから、というのです。
違いがあっても、それで事故と甲状腺ガンの関係は否定できません。

 こんな論理で、原発事故の影響を否定できるなら、安全基金のウクライナ調査は無意味になります。
私たちは、ウクライナと日本の、土、灰、食品の汚染状況を調べて、違いを見つけ、そこから類推して、日本で被害が出ないように対策を取っていこうとしています。
これが、本来の科学的な姿勢で、良心のある専門家なら、このようにします。
 福島県の検討委員会の専門家たちは、ウソつきの犯罪者集団であることが確定しました。
そんな「専門家」を何人も集めることができた福島県の能力はたいしたものですが、それを操っているのは国です。 事故との関係を否定させるために1,000億円も出して「福島県民健康基金」を創設し、福島県民健康調査を行わせているのです。
起きている事実を、ないことにして、福島県の被害を小さく見せ、福島以外の被害者は切り捨てる政策が行われています。

 チェルノブイリの教訓では、関東から岩手までの子どもに甲状腺ガンが出そうです。
ところが国は、福島県外へ支援をしないので、いくつかの市、生活クラブやパルシステムなどの生協、医療機関、医師などが、独自に甲状腺検査を実施しています。
 ウクライナで出ている被害を、自分のことと考え、その情報で日本の被害を防ぐことをこれからも進めていこうと思います。

2015年6月1日発行 No.314より

安全基金の活動と考え方(115)『おごるな!日本政府』

>>月刊誌バックナンバーへ
 
>>組織案内へ
 
トップへ 先頭へ
 サイトマップ  |  よくいただくご質問  |  プライバシーポリシー  |  お問い合わせ 

©2012 NPO法人食品と暮らしの安全基金