代表小若順一が「安全基金の活動と考え方」を月刊誌『食品と暮らしの安全』に連載中!
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利権で動く調査捕鯨 安全基金の活動と考え方(101)

食品と暮らしの安全基金代表 小若順一


 3月31日、国際司法裁判所は、南極海での日本の調査捕鯨は研究目的のものではなく、 現状のままでは認められないと、判決。 これに対して、自民党捕鯨議員連盟は「国際捕鯨取締条約からの脱退を含むあらゆる選択肢」を求める決議。
衆議院と参議院の農林水産委員会でも捕鯨継続を求める決議を行いました。
立法府の議員が、国際判決を無視し、国際条約から脱退を叫ぶのは、狂気の沙汰です。

 本欄(51)(2010年3月)「調査捕鯨をやめる時期にきた」に、
「食文化の伝統を確かめるために、私は、学校給食以来、40数年ぶりに鯨肉の刺身を食べてみました。
すると、まずいのです。100g428円なら、もっとうまい牛刺しや馬刺し肉を買えます」と書きました。
あれから4年。私は外食が多いのに、鯨料理を見たことは一度もありません。
鯨肉はまずくて売り上げが下がり、30年前からほとんど売れなくなり、年間5000トン程度しか消費されていないからです。

 鯨肉は売れないので、調査捕鯨は税金で賄われています。 日本鯨類研究所には、年に40億円を超える税金が支出され、5億3千万円の広報費が使われています。
ここから分け前をもらっている政治家と水産庁OBが、「伝統だ」「食文化だ」と声高に叫んでいるのが、今回の騒動の真相のようです。

 「食の伝統」と報道されましたが、これは間違い。
日本が南極海で捕鯨を始めたのは1934年なので、伝統などありません。単に、産業が衰退しただけ。
それを、沿岸捕鯨の「伝統」を前面に出して、ごまかしているのです。
そのため、何十年も鯨肉を食べていない日本人が欧米に行ったとき、野蛮人と見られる、という問題が生じています。 捕鯨によって日本のイメージが低下すれば、産業にも悪影響を及ぼします。
 ある国では象を銃で撃っていると、象を殺すシーンがテレビに映れば、 その国のイメージはがた落ちします。それと同じことが鯨で日本に起きているのです。
 ソウル五輪や、FIFAワールドカップの前に、犬を食べる野蛮国として、韓国はバッシングされました。 欧米から見ると、鯨は象、小型鯨のイルカは、犬や猫と似たイメージです。 牛や豚は殺していいのに、なぜ鯨やイルカはだめなのか、という主張があり、私も若いころはそうでしたが、イルカのショーを見てから転向しました。 かわいそうなだけなので、理屈はありません。
 理屈を言うなら、鯨肉は水銀とPCBで高濃度に汚染されている、ということ。
魚なら基準違反になるのに、鯨の利権に配慮して、鯨類は規制対象外とされ、基準の何十倍も汚染された鯨肉が売られています。 鯨肉は食べる量が少ないから心配ないというわけですが、これが通用するなら、主食以外の食品は規制が成り立たなくなります。 だから、魚介類の暫定的基準を、鯨肉にも適用すべきなのです。

 捕鯨の利権を、政治家と官僚から取り上げないと、国益が失われます。

2014年5月1日発行 No.301より

安全基金の活動と考え方(102)『「偽装」自然エネルギー』

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