国際会議
コーデックス・第26回総会
(ローマ・イタリア)-6月30日〜7月7日-

まとめ

開催日:2003年6月30日〜7月7日
開催場所:FAO本部
議長:トーマス・J・ビリー氏(Mr. Thomas J. Billy)(アメリカ)
参加人数:約540人
参加国:加盟国127、国連機関・国際機関・NGO40(コーデックス設立以来、参加した加盟国の数が一番多い総会となった)

IACFO(食品国際消費者機構)として、日本子孫基金から遠藤諭子、熊沢夏子、CSPI(公益科学センター・米国)からIACFO会長のブルースシルバーグレードが参加。

■総会とは

表示部会や加工果実野菜部会など、コーデックスには約30の部会があるが、そのすべてが集まるのが総会。2年に1度開かれている。それぞれの部会の進行状況が報告され、まとめられた文書をコーデックス規格として採択するかを決議する。また、各部会の議長国決定や、総会の議長・副議長の選出、年次計画・中長期計画の検討なども行われる。

■会議の内容

◇遺伝子操作食品◇
【バイオ特別部会でステップ8に進めることが合意された文書】
●モダンバイオテクノロジー応用食品のリスク分析に関する原則案 (Draft Principles for the Risk Analysis of Foods Derived from Modern Biotechnology)
→反対なしで、ステップ8(国際規格として)採択
●組換えDNA植物由来食品の安全性評価の実施に関するガイドライン案 (Draft Guidelines for the Conduct of Food Safety Assessment of Foods Derived from Recombinant-DNA Plants)
→反対なしで、ステップ8(国際規格として)採択
●組換えDNA微生物を用いて製造された食品の安全性評価の実施に関するガイドライン案 (Draft Guidelines for the Conduct of Food Safety Assessment of Foods Produced Using Recombinant-DNA Microorganisms)
→反対なしで、ステップ8(国際規格として)採択
【家畜飼料特別部会でステップ8に進めることが合意された文書】
●健全な家畜飼料に関する慣例規約案 (Proposed Draft Code of Practice on Good Animal Feeding)
→採択されず、ステップ6に差し戻し
4年間限定の特別部会だったが、総会でコンセンサスが取れなかったので、会期を1年延長して遺伝子組換え表示とトレーサビリティの部分についてもう一度検討し、コンセンサスの取れる文書にすることで合意。

◇栄養表示、健康・栄養強調表示◇
【表示部会でステップ8に進めることが合意された文書】
●栄養表示に関するガイドライン修正案 (Draft Amendment to the Guidelines on Nutrition Labelling)
→ステップ8(国際規格として)採択。しかし留保した国があった。それらは、マレーシア、シンガポール、ナイジェリア、ケニア、インドネシア、タンザニア、スワジランド、スーダン。
●健康・栄養協調表示の使用に関するガイドライン (Draft Guidelines on the Use of Health and Nutrition Claims)
→採択されず、ステップ6に差し戻し

◇カドミウム◇
【食品添加物汚染物質部会でステップ5に進めることが合意された文書】
●カドミウムの最大許容値 (Maximum Levels for Cadmium in Various Commodities)
→採択されず、ステップ3に差し戻し

◇放射線照射◇
【食品添加物汚染物質部会でステップ8に進めることが合意された改正
●放射線照射食品の一般基準:改正案 (General Standard for Irradiated Foods: Draft Revision)
→ステップ8(国際規格として)採択。しかし留保した国があった。それらはドイツ、ギリシャ、オーストリア、ハンガリー、スーダン、デンマーク、ポーランド、メキシコ、イタリア、スペイン。

◇インスタントヌードル◇
【アジア部会でステップ5に進めることが合意された文書】
●インスタントヌードル規格 (Draft Standard for Instant Noodles)  
→ステップ5採択

◆副議長に吉倉氏選出 日本人初
次期議長には、今期副議長を務めたスウェーデンのスロラック博士(Dr. Stuart Slorach)が、次期副議長には、今期も副議長を務めたタンザニアのモーシャ博士(Dr. Claude J. S. Mosha)と、吉倉廣博士(Dr. Hiroshi Yoshikura、日本人初の副議長)、カナダのポール・マイヤース氏が選出された。


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