トップへ 他のレポ−ト 東南海・南海地震の前兆か

最近、大地震が多く発生しています。
これは、超大型地震の前兆と考えられ、
東北から四国の太平洋岸で、警戒が必要になっています。
地震の専門家・塩坂邦雄さんにお話しを伺いました。

内陸部で大地震頻発

 2007年3月25日の能登半島地震は、これまで注目されていなかった地域の日本海側で起こりました。
能登半島地震の発生で、震源地に近い石川県志賀町は25p南西方向に動き、北陸電力の志賀原発は、原子炉を緊急停止させる基準値を上回る揺れを記録。 幸い、事故と運転差し止め裁判の影響で、2基とも運転停止をしていました。
 2007年4月15日には、三重県中部で大きな地震が起こりました。 これらの地震を、「いつ起きてもおかしくない」と言われる、東南海・南海地震の「前兆」と捉える考え方が広がっています。

 日本列島は、ユーラシアプレートと呼ばれる巨大で硬い岩盤の上に乗っていて、東からは、太平洋プレートがユーラシアプレートの下にもぐり込み、南からは、フィリピン海プレートがもぐり込んでいます。 プレート同士の押し合いがひずみを生み、地震が多く発生するのです。 このプレートの境界付近で発生する地震は、能登半島地震などとは比べ物にならないほど大地震になります。発生が予想されている東南海・南海地震はこのタイプの地震で、揺れによる被害とともに大津波が心配されています。 能登半島地震や三重県中部地震は、広い範囲に被害が及ぶプレート境界型の地震ではなく、内陸型地震です。 京都大学学長の尾辻和夫さんは、「過去には、東南海地震や南海地震などが起きる数十年前に、マグネチュード7前後の内陸型地震が4倍以上に増えた。これまで、あまり巨大な地震が起きたことがない所で発生したのは、ひずみがたまっている証拠だ」 と新聞で語っていました。
ここ10数年で1995年・阪神大震災、2000年・鳥取県西部地震、2004年・中越沖地震、2005年・福岡県西方沖地震と、ユーラシアプレート上で内陸型地震が頻発しました。 さらに内陸型の大地震が相次いで発生したことで、この説がより現実味を帯びているのです。

地震プレート平面図


東南海地震などのリスク高まる

1994年と1946年に、東南海地震と南海地震が相次いで起きながら、連動して発生することが多いプレート境界型の東海地震が起きなかったのは、 フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下にもぐり込む場所に、海底噴火でできた海山が引っかかったからとわかりました。それが60年以上たち、いつ外れてもおかしくない状態です。 東海地震の予想震源域の真ん中に浜岡原発があるので、震源域のどこで地震が起こっても非常に危険です。 東海地震が起こると、東南海・南海地震も連動して起こるリスクが高まっています。 私は、先に相模湾付近を震源とする震度6クラスの地震が起き、関東を襲うと考えています。東海地震の引き金になるこの地震が起こる危険性もより高くなりました。


宮城県沖は30年以内にほぼ100%

今、最もプレート境界型の巨大地震が懸念されるのは、宮城県沖です。
政府の地震調査委員会は、今後30年以内に、この付近を震源域とする地震が発生する確率は、ほぼ100%と発表しています。
 宮城県沖地震の震源想定域の海底でも海山が、プレートの境い目に引っかかっていますが、 この海山は、両方のプレートの圧力に耐えかね2つに割れ、かろうじて引っかかっているだけの状態です。
 2005年にも、宮城県沖で地震が発生していますが、このとき近くの女川原発では、保安規定を超える揺れが記録されました。
 予想されている宮城県沖地震の揺れは、2005年のときより大きいので、燃料棒の脱落事故を起こしている女川原発も心配です。

月刊誌『食品と暮らしの安全』2007年5月1日発行 No.217 塩坂邦雄氏インタビューより



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