TOP

なくそうPCB

PCBとは

世界中を汚染

なぜ汚染は止まらないのか

2002年 PCB シンポジウム(日本)

2003年 PCB シンポジウム(マレーシア)

日本子孫基金とは

地球環境基金について

参考文献
2002年 PCB シンポジウム(日本)

各国の現状を比較
| 前へ | 一覧 | 次へ |

 ワークショップ(2月2日)で、各国のNGOによる発表が終わった後に、各国の状況を表にまとめました。各国の法律や現状把握の調査状況、処理施設、市民の関心などを比較することによって、問題点が明らかになりました。

 例えば、PCBの処理面では、処理施設を持たない日本の遅れが浮き彫りになりました。また、使用や保管の現状が正確に把握されていないこと、どの国も市民の関心が低いことは、アジア地域で共通の課題と言えます。


アジアのPCB現状の比較(2月2日ワークショップより)

    日本 マレーシア 香港 台湾 韓国

PCBの生産禁止はいつ? 1972年 国内で製造されていない 香港SARの環境保護局(EPD)によると、環境に関する法律でPCBの製造は禁止されていない
EPDはPCBを製造する工場の存在もまた気付いていない
長年、トランスや安定器に、主に使われてきたが、持ち主が自主的に、段階的に廃止している
1980年 1996年
PCBの生産量は? 58,787ton - 情報無し 不明 製造はしていない
PCBの輸入禁止はいつ? 1974年 1998年 Waste Disposal Ordinance (WDO), Cap.354で、PCBの輸出入にはEPDの許可が必要となっている
先進国からの香港へのPCB廃棄物輸入は、1998年12月28日から、バーゼル条約で禁止されている
WDOはPCB機器や製品の輸出入は規制していない
1982年 1996年
(Toxic Chemicals Control)
PCBの輸入/輸出量 1,048ton/5,318ton  データ無し PCBを含んだ機器の輸出入に関する情報はない。
しかしながら、EPDは、"the WDO control on 1.9.1996" によって、PCB廃棄物の輸出
入に関する許可を受け入れていない。
バーゼル条約の下、EPDは、リサイクル目的で、韓国からオランダにPCBを含む廃棄物
を積んだ船の4回の移動に同意したことがある。4回の移動で、約260トンのPCB廃棄物
が香港を通過した。
輸入:不明/輸出:0 -
PCBを含んだ機器の使用は禁止されているのか NO
74年以前製造の製品は使用可
NO
1998年以前の製品にはPCB使用可
NO NO
1982年以前に製造された安定器は使用可
YES
0.005%以上のPCBを含む製品の製造、輸入、使用は禁止されている
国内にPCBを管理する法律があるのか YES
◆化学物質の審査及び製造に関する法律/1974年
◆PCB特別措置法/2001年
◆廃棄物処理法
YES
◆The Environmental Quality(指定廃棄物の処理と廃棄)Regulation/1989年
◆The Environmental Quality(指定廃棄物の処理と廃棄)Order/1989年
◆CAP354 The Waste Disposal Ordinance (EDO)/1980年
YES
◆Toxic Chemical Substances Control Act
◆Waste Disposal Act
◆The identifcationcriteria for hazardous industrial wastes
◆The Criteria of Governing Methods of and Facilities for Storage, Clearance and Treatment of Industrial Wastes
◆The Hazardous Industrial Waste Import, Export, Transit and Transshipment Management Measures
YES
◆Toxic Chemicals Control Law
◆Waste Management Law
◆Electronic Business Act
 -トランスは、79年8月30日以前に導入
法律は満足できるものか?
不十分な点はないのか?
NO
使用中の蛍光灯安定器の紛失を防げない
法律は産業的に製造されたPCBのみをカバーしている 消費者への教育が必要
・どのようにPCBを含む機器を同定するのか
・これら製品をどのように廃棄するか
NO
最近の法律では、廃棄した50ppm以下のPCBを含む機器からのPCBの放出を防ぐことができない。50ppm以下のPCBを含む廃棄物は、一般廃棄物として廃棄されている
-
POPs条約に署名/締結しているか NO/NO NO POPs条約はまだ発効していない
署名/締結を行っていない
NO/NO YES/NO
使



現在も使われているPCBを含んだ機器の量/場所を把握しているか YES/NO
調査例はあるが十分ではない
NO EPDはPCB機器の使用状況の調査を行っており、結果は2002年末に明らかになる NO/NO 公式には、PCB機器は使用されていない
PCB廃棄物の保管量は把握できているか YES/NO
調査は行われたが、十分ではない。トランスと安定器(37,156t)、感圧紙(8,260t)
NO 情報無し NO/NO YES/NO
確認されているのは(オランダへの輸出が支援された)29t
さらにPCB廃棄物が存在する可能性がある
蛍光灯の安定器は、ノンPCBのものと交換しているか NO(公共施設は、2002年3月までに交換予定) NO EPDによると、PCB安定器とトランスは段階的に廃止され、ノンPCBのものと交換されている YES 公式には、公共施設のPCB安定器は、ノンPCBに交換された
PCBが含まれた安定器が一般ゴミと間違えて捨てられる可能性はあるのか YES YES YES
所有者が廃棄物にPCBが含まれているかどうか注意しない場合
YES YES

PCB無害化処理施設があるか NO(2004年に建設予定) YES YES
the Chemical Waste Treatment Centre(化学廃棄物処理センター)
NO YES
いくつ建設されているか 試験的なプラントは存在 1施設のみ 現在は、化学廃棄物処理センターのみ 4施設 2施設(ウルサン、クンサン)
どのような処理方法を採用しているか 化学処理法を推進 高温分解 推奨されている安全な方法は、1100℃以上、酸素含量3%で、2分保持の条件での焼却 焼却 高温分解
これまでのPCB処理量はどのくらい? 液状PCB約5,500t、感圧紙1,778t(焼却処理) 1998年から5.28tのPCBが廃棄 1993年から約40tのPCBが処理されている
1999年から2001年にかけて、約500kgが処理された
不明 187t(18tは焼却、残りは輸出)
年間処理量はどのくらい? 現在は処理を行っていない 情報無し PCB廃棄物は電気機器の絶縁油として発見される
廃棄物の扱い、解体、切断には限界があり、1ヶ月にわずか数トンの処理である
もし、PCB油が機器から除去できれば、処理速度は、より早くなる
不明 -
PCB処理の期限を決めているか 2016年 まだない PCB機器の廃棄はWDOが扱っている
しかしながら、法令ではPCB廃棄の期限を決めていない(廃棄物がthe chemical waste control requirementsに従って処理される限り)
電力会社のような多くのPCB機器所有者は、自主的に段階的な廃止を行っている、香港におけるそのような機器の数は少ない
NO -


市民はPCBに問題に関心を持っているか NO
一部の人しかしらない。もっと多くの人に知ってもらう必要がある。
PCBは何なのか、どこにあるのかということについて、市民は関心を持っていない
市民はPCBを含む機器の廃棄の重要性よりも食品中に含まれるPCBの危険性に関心を持っている 一部の市民はこの問題を知っている
市民の関心を高めることが重要
一部の市民のみ、この問題を知っている
-:団体からの回答なし

 
| 前へ | 一覧 | 次へ |


Copyright(C) 2003 日本子孫基金, All Rights Reserved.
Supported by 地球環境基金