環太平洋地域の焼却灰のダイオキシン汚染(2000年)
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ダイオキシン類は、発ガン性を持ち、低濃度で生殖機能・免疫機能の攪乱を引き起こすことから、その環境汚染や動態に大きな関心が寄せられています。1977年にOlieらが都市ゴミ焼却炉の飛灰にダイオキシン類が含まれることを報告して以来、様々な研究が行われ、ダイオキシンが環境を広く汚染していることが判明しました。そして、その大きな原因は焼却炉であることが明らかにされています。
日本の現状
1995年の国別ダイオキシン排出量(図1)では、最もダイオキシン排出量が多い国は日本となっています。日本は、1983年にゴミ焼却場の飛灰からダイオキシンが検出されたという報告があったにもかかわらず、政府の対策が遅れたのが汚染量の多い原因です。
図1 国別ダイオキシン排出量(1999 UNEP)

日本では、2002年までに1997年の排出量の90%を削減することを目標に対策を進めており、この3年の間で排出量が半減していることが、ダイオキシン排出インベントリー(図2)から分かります。しかし、依然として排出量が多く、早急な対策が望まれます。
図2 ダイオキシン排出インベントリー (2000 環境庁)

日本では、焼却施設がダイオキシン排出の多くを占めていることが明らかですが、このインベントリーには、焼却灰として排出される量は含まれていません。様々な研究によって、先進国の大気中ダイオキシン濃度は減少傾向にあることが報告されています。しかし、大気中に放出されない分が、灰に含まれており、灰中のダイオキシン濃度の測定は重要な意味を持ちます。また、焼却灰は、最終的に埋め立て処分場に埋められ、環境中に放出されることになるため、その危険性を明らかにすることは重要です。
海外の状況
このようなダイオキシン排出目録は各国で作られています。しかし、これまでは先進国を中心に調査研究が進んでおり、アメリカ、ヨーロッパ、日本、韓国、台湾、ベトナム等ではダイオキシンに関する情報が報告されています。しかし、その他の国ではダイオキシンの発生源と汚染の実態に関する研究や情報は不足しています。従って、ダイオキシン汚染が明らかになっていない国の実態を明らかにすることは重要であります。
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