関連情報|放射能汚染、作物、土と人間

英語訳: Clayey Paddy Fields Limit Food Contamination by Fukushima Accident
フランス語訳:Les effets des radiations sur les generations futures sont plus que preoccupants


日本人を救う日本の土
  放射能汚染、作物、土と人間


今、危ない放射性物質


 現在、一番危ない放射線物質はウクライナの場合、セシウム137とストロンチウム90です。
放射性セシウムとストロンチウム90は、土壌から植物に取り込まれ、事故後1年たってから人の体に入りました。
 ウクライナ北部のポリーシャ地方は、汚染が多かったのですが、土がとてもやせていて、
カリウムとカルシウムがすごく少ないので、もう一つの問題が出てきました。
土壌にカリウムが足りないと、植物は代わりにセシウムを、カルシウムが足りないならストロンチウムを吸収します。
化学的な特徴が、カリウムはセシウムと、カルシウムはストロンチウムと似ているからです。
もしカリウム肥料を土壌に入れれば、植物の汚染は4分の1から8分の1くらいに減ります。
また、ポリーシャ地方に酸性土壌が多いので、酸性だとセシウムとストロンチウムが水に溶けます。
土の条件によって大きく異なりますが、植物への移行量が簡単に100倍ぐらい増えます。



鉱物に固く結びつくセシウム


 放射性セシウムは、粘土質にある鉱物に固く結びつきます。
鉱物粒子が小さければ、結びつきは強くなります。
 日本の田んぼには粘土質の土壌があるので、セシウムは粘土質に固定され、植物にはあまり移行しません。
森が多いポリーシャ地方では、有機物と粒子の大きい砂が多いので、セシウムは土壌に強く結合できないため、植物に多く移行するのです。
セシウムがたくさん落下しても、粘土質の鉱物がたくさんある土壌なら、植物に移行せず、きれいな農作物になります。



水の中に入っているセシウム


 セシウムは、体の組織や植物の組織に化学的な結合しておらず、水の中に入っています。
水が、汗や尿として出ていくときに、セシウムも一緒に出ていきます。
ですから、水分をたくさん摂れば、セシウムを減らす対策になります。
肉を煮ると、セシウムの80%は煮汁に出ています。沸騰したら、最初に出た煮汁を捨てれば、セシウムを減らすことができます。

 福島でも、汚染された地域に住んでいる住民は、放射能に対して恐怖感を持つわけにはいきません。
それだけで健康を損ねることになるからです。しかし、健康を守るための対策を取らねばなりません。



2015年7月8日
食品と暮らしの安全基金 代表 小若順一



原発関連レポート
⇒今までの ウクライナ調査報告書


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