耐震には地盤も重要
地震に強い建物は、建物自体の強さだけでなく、「地盤」の強さも重要です。
電話とFAXだけで地盤診断をしている
環境アセスメントセンターの技術士、特別上級技術者、塩阪邦雄氏に地盤診断について伺いました。
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素人にはわからない地盤のこと
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編集部 建物の耐震偽装が話題になってから、地震に強い建物が改めて見直されていますね。
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塩坂 建物にばかり目がいっていますが、地盤も重要です。地盤が弱いと上の建物をいくら強く作っても意味がありません。弱い地盤は補強しないと危険です。
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編集部 地盤の補強にはいろんな方法がありますが、どうやって補強するのでしょう。
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塩坂 一番一般的なのは「杭」ですね。強度のある地層まで突き刺すように、細長い杭を何本も打ちます。その長さや本数は場所によって変わります。
この方法が一般的ですが問題があります。地盤から突き出た杭と上の建物をつなげる部分に、地震のとき一番力がかかるからそこが肝心なのに、多くの建物はその継ぎ目に問題があります。
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編集部 それではせっかくの杭が意味ないものになってしまいますよね?
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塩坂 杭の材料を地面の上まで伸ばして、そのまま建物にも使えば一番いいですね。継ぎ目なく連続していてこそ強くなります。
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地盤診断は、業者の思いのまま
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塩坂 地盤が不安なとき、普通は設計士や建築士に聞きますよね。ところが彼らは上モノのことはプロでも、地盤のことはわかりません。それで系列の地盤改良工事の業者に診断を頼むことになります。結果、その業者が「杭を打たなければいけない」と言えば、そんなものかと了承するしかありません。
実際の現場で行われている地盤診断は、多くが地盤改良工事業者の思いのままです。
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編集部 そんな業者が多いということ?
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塩坂 商売ですから、工事が必要ないところでも大量に杭を入れて工事費を水増ししたり、逆に危ない土地でもそのことを伝えないで高く売ったりということが現実に行われています。
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編集部 地盤診断は正確に行われていない?
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塩坂 結局、工事があった方が儲かる業者が間に入れば、健全な地盤診断は難しいんですよ。僕らから見て絶対ここは地盤がいいと言う土地でも、地盤が悪いことになって仕事を生み出している例がたくさんあります。
実際あった事例としては、自宅を建てるのに基礎部分だけで600万円プラスしたそうです。私が診断していれば、電話一本で「補強の必要なし」という評価になって、相談料5000円で済んだのですが。
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編集部 塩坂さんが住民の立場で地盤診断をしているのは、なぜですか?
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塩坂 うちの環境アセスメントセンターは、地盤や生態など環境評価が専門です。地盤改良工事などはやっていませんから、純粋に商売をからめずに診断できます。
環境アセスメントセンターを立ち上げたのは1975年。「アセスメント」なんて言葉を誰も知らなかった頃です。まだ環境評価を誰もやっていない頃から、常に仕事を自分で作ってきました。
「悩みがあれば仕事がある」の精神です。地盤診断も悩み解消のひとつです。大きなゼネコンがやると「環境あわせめんと」、結果の方を合わせちゃう。それを住民の側に立ってアセスメントしてきたから、会社がやってこられたんです。
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移転先を診断してもらいました
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編集部 安全基金の移転予定先を決めるときに、地盤を塩坂さんに診断してもらいましたが、電話とFAXだけでしかも短時間で「大丈夫」って結果が出ましたよね。
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塩坂 国土地理院の持っている全国各地の地盤データは2万5000分の1の土地条件図が公開されていますから、専門家が見れば、一目でだいたいどのくらいの危険性がある地盤かは判断できますね。だから問い合わせにも住所が分かっていれば、数分で大まかな返答ができるのです。
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編集部 具体的に相談の流れを教えてください。
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塩坂 まず、電話してください。そして住所と地盤診断して欲しい場所の情報をFAXで送ってもらえば、それを元に電話で診断結果を伝えます。30分5000円です。静岡市の会社まで面談に来てくれなくても構いません。
何も問題なければ、電話だけで終了です。問題があれば段階を追ってだんだん高度な診断になっていきます。
図に書くと下のような流れになりますね。高度な診断になれば費用も上がっていきますので、正確には別途ご相談になります。
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編集部 知りたくても知られなかった地盤のことを、気軽に教えていただけるわけですね。よろしくお願いします。
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⇒ 環境アセスメントセンター ホームページ
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月刊誌『食品と暮らしの安全』206号 環境アセスメントセンター 塩坂邦雄氏インタビューより











